房総横断鉄道 車椅子で菜の花と桜を楽しめる上総中野駅

春の訪れとともに菜の花畑の中を走るローカル鉄道「小湊鐡道」と「いすみ鉄道」沿線は、千葉県を代表する観光名所になりました。しかしながら両鉄道の駅および車両は、あまりバリアフリーではありません。車椅子で電車に乗り、車窓から菜の花や桜を楽しむのは、かなりの労力が必要です。

菜の花と桜を楽しめる上総中野駅

また線路の脇などで、のどかな春の風景、菜の花畑とレトロな電車のコラボレーションを車椅子で安全に楽しめる場所は、あまりありません。例えば撮り鉄に人気の、小湊鐡道が菜の花畑の中を走る「石神菜の花畑」一帯は、駐車するスペースは近くにありますが、そこから急坂路や段差路を通り、花畑に近づきます。花畑はもちろん未舗装路面です。

菜の花と桜を楽しめる上総中野駅

大多喜町にある「小湊鐡道」と「いすみ鉄道」の接続駅「上総中野駅」は、車椅子で菜の花と桜を楽しめるスポットです。

菜の花と桜を楽しめる上総中野駅

ただしホームと車両のドアは段差があるので、車椅子での車両の乗降は簡単ではありません。車で駅を訪れて、ホーム周辺から春の風景を楽しむ観光をお薦めします。

菜の花と桜を楽しめる上総中野駅

駅前広場はスペースに余裕があります。身障者用駐車スペースが整備されているわけではありませんが、よほどの混雑日でなければ、適当な場所に駐車可能です。

菜の花と桜を楽しめる上総中野駅

駅舎は貫禄のあるログハウス風。ハウスの中が待合室になっています。

菜の花と桜を楽しめる上総中野駅

ホームは2本あり、駅舎側が小湊鐡道、線路を跨いだ先がいすみ鉄道のホームという案内でした。

菜の花と桜を楽しめる上総中野駅

駅舎の出入口は段差のない構造で、車椅子で小湊鐡道ホームに問題なく移動できます。

菜の花と桜を楽しめる上総中野駅

そこからスロープ路を下ると、線路の高さまで車椅子で下りることができます。この位置が撮り鉄に人気の場所です。

その気になれば、多少デコボコはありますが、車椅子で線路を跨ぎ、スロープを上がり、いすみ鉄道のホームまで移動することも可能です。

菜の花と桜を楽しめる上総中野駅

駅の周辺は、線路沿い、そして近隣一帯が、菜の花と桜に彩られています。

菜の花と桜を楽しめる上総中野駅

菜の花と桜を楽しめる上総中野駅

竹を割ったデザインの建物はトイレ棟です。バリアフリートイレはありません。

菜の花と桜を楽しめる上総中野駅

電車の運行本数は多くはありません。電車との出会いを求める人は、運行ダイヤを確認して現地を訪れてください。

菜の花と桜を楽しめる上総中野駅

春の房総半島で人気のローカル線観光。上総中野駅は、車椅子で菜の花と桜とレトロ電車を楽しめるスポットです。

(本稿は2021年3月に執筆しました)

竹とタケノコが特産の大多喜町にある「道の駅たけゆらの里おおたき」を別稿で紹介しています。ご参照ください。

日立駅とシーバーズカフェ 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

2011年に完成したJR日立駅の新駅舎は、ガラス張りの橋上駅舎と自由通路、そしてカフェがあり、そこから太平洋を一望する、駅そのものがお出かけ先になる観光スポットです。車椅子からみた現地のバリアフリー状況を紹介します。

日立駅とシーバーズカフェ

駅のバリアフリー状況です。2本のホームからは改札階へ上がるエレベーターがあります。改札からは自由通路に出て、中央口地上階と海岸口2Fへフラットにつながります。

海岸口側がオーシャンビューのガラス面。展望ホールとシーバーズカフェがあります。この間のルートは車椅子での移動に問題はありません。

日立駅とシーバーズカフェ

車でのアクセス方法です。オーシャンビューを目的に車で駅に来た場合は、海岸口側の駐車場の利用が便利です。複数の有料駐車場があります。

シーバーズカフェの利用で、駐車料金のサービスがあるのは、駅ロータリー内の「海岸口駐車場」です。収容台数が10台弱の小さい駐車場で、ロック版があがるフラップ式です。

日立駅とシーバーズカフェ

一番に駅舎に近い駐車区画が身障者用です。

日立駅とシーバーズカフェ

海岸口ロータリーから駅舎へは、エレベーターで上がります。

日立駅とシーバーズカフェ

シーバーズカフェのバリアフリー状況です。全面ガラス張り、オーシャンビューのお店です。出入口は少し狭いながらも、一般的なサイズの車椅子は通りました。

店内の通路幅は、スタンド席が配置される前半はあまり余裕がありません。車椅子がギリギリで通る幅です。

そこを抜けた店内奥は、スペースに余裕があるテーブル席です。店内の床面に段差はありません。車椅子で問題なく利用できました。

日立駅とシーバーズカフェ

トイレの状況です。シーバーズカフェの店内には、一般用も含めてトイレがありません。

バリアフリートイレは、有料エリアになる駅の改札内に1つ。無料で利用できるトイレは、中央口のロータリーに面した外側です。カフェからは約100m距離があります。

日立駅とシーバーズカフェ

スペースに余裕がある個室で、ウォシュレット付き便器、ユニバーサルベッドが備えられています。

日立駅とシーバーズカフェ

駅舎とカフェの建築デザインが素晴らしく、また海岸口側のガラス面から眺める太平洋の眺望は素敵です。日立駅とシーバーズカフェは、観光の目的地になるバリアフリー施設です。

日立市にある入館無料の施設「吉田正音楽記念館」を別稿で紹介しています。ご参照ください。

(本稿は2020年11月に執筆しました)

東京メトロ 竹橋駅 車椅子での移動ルート バリアフリー情報

東京メトロ東西線の竹橋駅に、エレベーターが設置されました。地下鉄を降車して、竹橋駅から地上に出る順で、車椅子での移動ルートを紹介します。

竹橋駅 車椅子での移動ルート

中野方面行、西船橋方面行、どちらのホームからも、「大手町方面改札」に向かいます。「竹橋方面改札」はバリアフリーではありません。

竹橋駅 車椅子での移動ルート

ホームの先は、緩やかな傾斜路です。

竹橋駅 車椅子での移動ルート

竹橋駅 車椅子での移動ルート

ホームの高さはB2です。最初にB1の改札階に行くエレベーターを利用します。

竹橋駅 車椅子での移動ルート

竹橋駅 車椅子での移動ルート

このエレベーターは、乗るドアと反対側のドアから出るタイプです。

竹橋駅 車椅子での移動ルート

B1の改札階にバリアフリートイレがあります。

竹橋駅 車椅子での移動ルート

改札を出て、地上行きエレベーターを利用します。

竹橋駅 車椅子での移動ルート

出口は皇居内堀沿いです。最寄りの交差点は「気象庁前」です。

竹橋駅 車椅子での移動ルート

竹橋駅 車椅子での移動ルート

現時点では1ルートですが、竹橋駅は車椅子で利用できるようになりました。

(本稿は2020年10月に執筆しました)

生きるちから舎ニュース 2022年7月21日付で、「九段下駅・竹橋駅エレベーター増設に期待 まちづくり基本方針案の意見募集開始」を掲載しました。ぜひご覧ください。