竹とタケノコが特産の大多喜町にある道の駅で「たけゆら」とは当て字で「竹遊楽」と書きます。1999年から供用され、2000年に道の駅に登録されました。バリアフリー設計の道の駅ではありません。
大きなサインがないので分かり難いのですが、身障者用駐車スペースは施設エントランス前に1台分、そしてトイレ棟の横に1台分あります。どちらも屋根なしで、路面に障がい者マークがペイントされています。横幅はゆとりがある駐車スペースです。
直売所と食事処が入るメイン棟、独立休憩棟、そして独立トイレ棟で構成される施設です。トイレ棟にはバリアフリートイレが2つ用意されています。
スペースは一般的なサイズの個室で、設備はシンプルなトイレです。
休憩棟は段差はありませんが、テーブルとベンチは固定式です。固定テーブルの横の場所なら、車椅子のまま利用できます。
テーブルは2つで残りはベンチだけの設備です。
直売所と食事処があるメイン棟の出入口は段差構造で、段差回避スロープ板が設置されています。
正面のエントランスから館内に入ります。
正面からみて左側が直売所「採れたて市場」、右側が「たけゆら食堂」です。どちらも段差なく移動できます。
「採れたて市場」内の通路幅は一般的なサイズで、混雑していなければ車椅子で買い物ができます。売り場が2つに分かれている構造で、広い売り場が農産物中心、狭い売り場は物産品中心の品ぞろえです。この2つの売り場をつなぐ箇所の通路幅がやや狭く、ほかにお客さんがいると車椅子での通行に苦戦します。
「たけゆら食堂」は食券式のセルフサービス店です。フラットな構造で可動式のテーブル席が配置されています。スペースは余裕があるので、セルフサービスに対応できる人なら、車椅子で利用できます。
直売所では、春には名産のタケノコが平台に山積みになって販売されます。キノコ類も豊富で原木栽培のシイタケなどが自慢です。そして大多喜の山中で捕獲されるイノシシ肉。地元の特産品が豊富です。コロナ禍以前は、観光客を乗せた大型バスが次々に立ち寄りました。施設の駐車場は、大型バス用の駐車区画が4台分用意されています。
次に近隣の観光施設、大多喜城の状況を紹介します。大多喜を代表する観光スポットの一つですが、大多喜城は車椅子で観覧できません。正式名称は「千葉県立中央博物館大多喜城分館」で、上総大多喜城本丸跡に建設された天守閣づくりの歴史博物館です。
この博物館はエントランスが階段、内部も階段構造、スロープやリフトなどはありません。車椅子では見学出来ない博物館です。
ただし、お城の横に身体障がい者用の駐車スペースがあり、その場で電話連絡をすると利用できます。博物館の入館料は障がい者減免制度があり、本人と介助者が無料に減免されます。駐車場の横のトイレ棟には、設備はシンプルですがバリアフリートイレがあります。
したがって、博物館には車椅子で入館できませんが、天守閣の周りを車椅子で一周することは出来ます。
山の恵みがあふれる大多喜。「道の駅たけゆらの里おおたき」は、新しい施設ではありませんが、車椅子で利用できます。
(本稿は2021年3月に執筆しました)