霞ヶ浦と利根川にはさまれた水郷地帯、茨城県稲敷市の市立歴史民俗資料館は、常設展示室「相撲」がある相撲ファン必見の資料館です。屋外展示では江戸時代に活躍した地元出身の第7代横綱「稲妻雷五郎」の銅像があり、足元の通路には双葉山、千代の富士など名横綱の手形モニュメントが9基並びます。その先にあるのは休憩所「稲妻茶屋」で、内部には原寸大の土俵がしつらえてあるそうです。
一般的な歴史と民俗の紹介もある資料館です。屋外には明治34年の丸型郵便ポストや、昔の排水機のエンジンとポンプが展示されています。屋内常設展示室は、展示室1が「歴史」で、展示室2が「民俗」、そして展示室3が「相撲」です。
徒歩圏に駅はありません。アクセスは車が便利です。来館者用駐車場があり、エントランスの近くに身障者用駐車スペースがあります。
建物のエントランスは段差構造で、左右に段差迂回スロープが設置されています。
傾斜は緩やかなスロープです。車椅子で問題なく移動できます。
横綱像などを見学してから、舗装路面を通り館内へ移動できます。
稲敷市立歴史民俗資料館は「白鷺の里文化公園」の中にあり、建物は図書館との複合施設です。2フロア構造でバリアフリートイレは1Fと2Fの両フロアにあります。
図書館側の過半は、天井が高いワンフロア構造です。
エントランスから館内に入ります。段差の無い構造で出入口は自動ドアです。
稲敷市立歴史民俗資料館は入館無料です。館内はバリアフリー仕様でエレベーターがあります。
1F展示室1は「歴史」。水との関わりを中心に、縄文時代からの暮らしを紹介します。洪水の常襲地域に生きてきた人々の、水と共存する知恵の歴史です。
1F展示室2は「民俗」。農家の暮らし、伝説、信仰、地域の共同生活の様子などが紹介されています。
2F展示室3が「相撲」です。第7代横綱「稲妻雷五郎」を中心に、茨城県出身力士の紹介、大相撲の歴史などが紹介されます。展示室内は撮影禁止です。
2Fには企画展示室があります。今回取材時は企画展「相撲錦絵の世界」展が開催されていました。2F は大相撲一色です。
1994年に東村歴史民俗資料館として誕生した施設です。その後1996年に東町になり、2005年に江戸崎町、新利根町、桜川村と合併して稲敷市になりました。横綱「稲妻雷五郎」は旧東町の阿波崎(あばさき)に、1802年に生まれた地元の英雄です。
全国に数多くの歴史民俗資料館がありますが、相撲の歴史に注力した資料館は珍しい存在です。稲敷市立歴史民俗資料館は、相撲ファンにお薦めできるバリアフリー施設です。
霞ヶ浦の景勝地、茨城県稲敷市浮島にある「直売所浮島」を別稿で紹介しています。ご参照ください。
(本稿は2022年6月に執筆しました)