都指定名勝 清澄庭園 車椅子散策ガイド バリアフリー情報

清澄庭園

東京都江東区の清澄庭園は「岩崎家三代が築いた名石の庭」と呼ばれる回遊式林泉庭園です。開園は明治13年で、その後も明治時代を通じて造園が進められ、大正13年に岩崎家から東京市に寄付されました。明治の庭園なのでバリアフリーではありませんが、車椅子で園内半周の散策ができます。

清澄庭園

アクセスは清澄白河駅から徒歩3分の案内です。来園者駐車場は身障者用も含めてありません。庭園横の清澄通りはパーキングメーター設置路線です。清澄通りから約100ⅿ横道を進んだ先に庭園の正門があります。

清澄庭園

正門から庭園内に入ります。門の手前には小さな段差があるので、車椅子を慎重に進めてください。

清澄庭園

門の内側は未舗装路面になります。砂利は薄いので見た目よりは車椅子が楽に動きます。

清澄庭園

正面に受付があります。清澄庭園は入園料の障がい者減免制度があり、本人と介助者1名が無料に減免されます。受付で障害者手帳等を提示して減免措置を受けてください。

清澄庭園

受付横から庭園内に入ります。入口は段差解消されました。

清澄庭園

受付から庭園をみて、右半分が車椅子通行可能ルートです。

清澄庭園

左方面はすぐに段差やデコボコがあるので、車椅子では通行できません。

清澄庭園

右方面も最初のエリアに石があります。上手に避けて車椅子を進めてください。

清澄庭園

石エリアを抜けると、一般的な未舗装路面になります。砂利路面ですが、少し力を入れれば車椅子が動きます。

清澄庭園

少し進むと「大泉水」が観えてきます。池に浮かぶ島へは石橋で渡ることが出来ますが、飛び石の橋なので車椅子では渡ることはできません。

清澄庭園

「涼亭」方面に向かい、未舗装砂利路面を進みます。

清澄庭園

「大泉水」に浮かぶ「涼亭」が観えてきます。「涼亭」は明治42年に建設されました。

清澄庭園

「涼亭」は集会場として利用できますが、バリアフリーではありません。

清澄庭園

「涼亭」付近の散策路の脇は、数多くの名石が飾られています。岩崎家が自社汽船を利用して全国の石の産地から収集した名石です。

清澄庭園

「涼亭」側からは「大泉水」の向こうに「大正記念館」が観えます。大正天皇の葬場殿を移築し、戦災で焼失したのち再建されました。

清澄庭園

その先に「富士山」があります。「富士山」の手前までが、車椅子で通行できる範囲です。ここから先は段差とデコボコのルートになります。

清澄庭園

車椅子では周回できないので、来た道を引き返します。「涼亭」付近からの「大泉水」をも一度楽しみながら入口に戻ります。「大泉水」は隅田川から水を引いていましたが、現在では雨水が溜められている池です。

清澄庭園

入口の横に清掃道具置き場があります。入口が段差解消される前は、ここが車椅子の出入口でした。

清澄庭園

入口と出口が分けられていますが、出口はデコボコ路なので、車椅子では入口からでることが推奨されています。

清澄庭園

バリアフリートイレの状況です。園内2か所にバリアフリートイレがあります。「涼亭」の近くにあるバリアフリートイレは幅が狭い個室で、ウォシュレット付き便器が備えられています。

清澄庭園

庭園の出入口近く「大正記念館」横のトイレは段差解消スロープを上がり利用します。

清澄庭園

この個室も狭く、車椅子が入るかギリギリのサイズです。ウォシュレット付き便器が備えられています。

清澄庭園

帰りはトイレの横にある出口専用門から外に出ます。

清澄庭園

この門の先も小さな段差があるので、車椅子を慎重に進めてください。

清澄庭園

清澄庭園の散策は車椅子では半周に限られます。それでも美しい回遊式林泉庭園を楽しむことができます。

別稿で都立庭園をまとめて紹介しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2022年5月に執筆しました)