雑司ヶ谷鬼子母神と大鳥神社 車椅子で参拝バリアフリー情報

雑司ヶ谷鬼子母神と大鳥神社 車椅子で参拝バリアフリー情報

東京都豊島区雑司が谷の「鬼子母神」は、車椅子での参拝ルートが限定されるお寺です。近隣の「大鳥神社」は、バリアフリーに参拝ができます。現地の状況を詳しく紹介します。

なお本稿は2019年11月の取材に基づいています。

東京都豊島区雑司が谷の「鬼子母神」

「大鳥神社」は、バリアフリーに参拝

○鬼子母神の由来

寺院の名称は「威光山 法明寺」。法明寺のお堂の一つが「鬼子母神堂」になります。読み方は「きしもじん」。“母”は濁音ではありません。

810年に真言宗のお寺「威光寺」として開創。その後1312年に、日蓮宗に改宗して「威光山 法明寺」となりました。

鬼子母神信仰

鬼子母神信仰は平安時代からあったようですが、のちに日蓮宗と結びつき、日蓮宗徒にとって鬼子母神は“神”に昇華しました。

鬼子母神そのものは、元々鬼で、自分は1000人の子どもを産んだ、自分が一人子を産むと人の子を一人食べた、という怖い鬼で、お釈迦様がその非を説き、悔い改めたという伝説です。

鬼子母神信仰

○鬼子母神への車椅子でのアクセス

雑司ヶ谷の鬼子母神は、池袋駅から500mほどしか離れていませんが、静かで緑が深く、祭事以外の平時は人数も少ない一角です。

都電の鬼子母神駅から鬼子母神に向かうと、ケヤキ並木の参道が現れます。

鬼子母神に向かうと、ケヤキ並木

この参道に雑司ヶ谷の案内所があり、観光案内をしていただけます。

鬼子母神に向かうと、ケヤキ並木

現在では、並木と案内所しかない参道ですが、戦前は多くの商店が軒を並べていました。

境内へのアクセスルートです。

鬼子母神に向かうと、ケヤキ並木

境内への入口は4か所ありますが、ケヤキ並木参道から入るルートなど3カ所は段差があります。

鬼子母神堂

雑司ヶ谷鬼子母神

決定的な段差がない入口は、ケヤキ並木参道の反対側「妙見堂」につながる入口です。

ここから舗装傾斜路を通り、車椅子で境内に進むことができます。

雑司ヶ谷鬼子母神

雑司ヶ谷鬼子母神

○鬼子母神境内のバリアフリー状況

境内は快適なバリアフリーではありませんが、決定的な段差箇所を回避して、小さなデコボコやゴツゴツした路面を通りますが、車椅子である程度の範囲での移動は可能です。

ただし「鬼子母神堂」は階段があり、車椅子では段差の手前からのお参りになります。

鬼子母神境内のバリアフリー状況

境内にある他の堂の紹介です。

「法(のり)不動堂」は金剛不動尊を安置。路面が悪く車椅子での参拝は苦戦します。

ひときわ目立つ赤い鳥居が並ぶ祠は「武芳稲荷堂」で、倉稲魂命(うけみたまのみこと)を祀っています。祠の奥まで車椅子で進むのは困難です。

武芳稲荷堂

「大黒堂」は団子屋さん。売っているのは名物の「おせん団子」です。

鬼子母神境内にある駄菓子屋「上川口屋」さんは、創業1781年という掲示があります。店前はデコボコがある未舗装路面ですが、慎重に進めば車椅子で近付くことができます。

鬼子母神境内にある駄菓子屋「上川口屋」

境内の大銀杏「大公孫樹」は、1400年前後に植えられたという伝承が掲示されています。

境内の大銀杏「大公孫樹」

境内の大銀杏「大公孫樹」

○「すすきみみずく」について

鬼子母神のお土産品として長く販売されてきた「すすきみみずく」。貧しい少女がお金に困って鬼子母神の境内で眠っていると、ススキでミミズクを作って売りなさい、という夢のお告げがあり、その通りにミミズクの人形を作るとよく売れて、病気の母親に薬を買ってあげることができた、という伝承です。

製作を継承する技能者が一度は絶えてしまいました。現在では「すすきみみずく保存会」が結成されて、技能の継承が行われています。

豊島の森

○大鳥神社のバリアフリー状況

都電の鬼子母神駅から徒歩2分にある「雑司ケ谷のお酉様」です。元々は鬼子母神の境内に祀られていた社ですが、明治の神仏分離政策で現地に移りました。

大鳥神社のバリアフリー状況

境内2か所の入口はバリアフリー仕様で、境内もほとんどがフラットな舗装路面で、車椅子での参拝は可能です。

大鳥神社のバリアフリー状況2010年に雑司ヶ谷七福神の創建に伴い、恵比寿様が勧請され祀られています。車椅子での参拝は可能です。

大鳥神社のバリアフリー状況

大鳥神社のバリアフリー状況

大鳥神社のバリアフリー状況

雑司ヶ谷の鬼子母神は、参拝ルートは限られますが、車椅子で趣のある境内を散策できます。大鳥神社はバリアフリー神社です。