サントリー美術館「寛永の雅」展 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

サントリー美術館 「寛永の雅」展 バリアフリー情報

東京都港区六本木。東京ミッドタウン内サントリー美術館の「寛永の雅」展に車椅子で行きました。江戸の雅を味わう企画展で、車椅子で見にくい展示ケースはごく一部だけです。現地のバリアフリー状況を紹介します。

「寛永の雅」展は2018年2月14日から4月8日の開催。障害者手帳の提示で本人と介助者1名の入館料が無料に減免されます。

三代将軍家光、寛永時代の美にスポットを当てた企画展です。朝廷、幕府、町衆がサロン的に結びき「きれい」を追求した時代。桃山文化と元禄文化の間に咲いた雅な美の世界。サロンオーナーは後水尾院。代表するアーティストは、画の狩野探幽、茶の小堀遠州、陶器の野々村仁清など。サントリー美術館らしい、練られた企画展です。

東京ミッドタウンはバリアフリー先端施設。サントリー美術館も上質なバリアフリー空間。車椅子での鑑賞に大きな問題はありません。

4F第一展示室の、2番目のストレート空間に置かれる展示ケースだけが、車椅子で見にくい真上から覗きこむタイプ。車椅子で不便を感じるのはここだけです。

入口は3F。エレベーターで最初の展示室4Fへ。4Fが宮廷サロン文化の紹介。3Fが探幽、遠州、仁清を中心にした展示です。

一般的に美術館は最初の展示ほど混むもので、サントリー美術館の場合、4F会場が混雑して車椅子で苦戦しがちですが、本展はメイン展示が3F。ちょうど良い塩梅に、3Fと4Fの混雑が分散していました。

江戸時代初期の寛永時代。その美の歴史的な流れについて、細かい解説が掲示されています。京都で伝統文化を発展させる朝廷貴族。政治力を強める幕府武家。そして経済力を高める商人。三者が融合し美を高めた時代。日本の芸術史において、寛永時代が果たした役割について理解が深まりました。

サントリー美術館らしく、国宝や重文が数多くあるわけではなく、企画に基づいて各地から逸品が集められています。「寛永の雅」は、車椅子で鑑賞できる企画展です。

サントリー美術館の詳しいバリアフリー情報を別稿で掲載しています。ご参照ください。