静岡県伊東市の城ヶ崎海岸に架かる「門脇吊橋」は、車椅子で渡ることが出来ます。現地のバリアフリー状況と、車椅子でのアクセスルートを紹介します。
門脇吊橋は断崖絶壁の海に架かる、高さ23m、長さ48mの無料で通行出来る観光吊橋です。
城ヶ崎海岸は、大室山の噴火で流れ出た溶岩が波に浸食されて形成された断崖です。門脇吊橋は「半四郎落とし」と呼ばれる海蝕洞と門脇岬の間に架かる吊橋で、車椅子で通行出来る幅があります。両脇はしっかりとした柵なので、車椅子が落下する心配はありません。吊橋なのでゆらゆら揺れます。途中で足がすくんで動けなくなる観光客もいます。
アクセスは車が便利です。車椅子利用者が利用する駐車場は「伊東市営門脇駐車場」です。駐車料金は15分までは無料で、以後1回500円。障がい者減免制度はありません。吊橋への入口に近い場所に、身障者用駐車区画が3台分用意されています。
駐車場から吊橋へのアクセスルートです。伊東市営門脇駐車場の身障者用駐車区画に停めます。そこから海岸の方向をみて、右側が一般的な下り坂ルートで、左側に車椅子用のスロープルートがあります。
左側のスロープルートからは吊橋へ向かうと、途中に段差があります。車椅子でのバリアフリールートは、意外ですが右側の坂道です。
坂道の傾斜はそれほど急ではありません。一般的な車椅子利用者や介助者なら通行できます。
途中路面に小さなデコボコがある箇所がありますが、慎重に進めば車椅子で移動できます。土産屋や灯台の横を通り、門脇吊橋に到着します。
門脇灯台は自由に上ることが出来ますが、階段です。
吊橋は一方通行ではありません。車椅子と歩行者はそれ違うことが出来る幅がありますが、車椅子2台の併走は出来ない幅なので、譲り合って利用して下さい。
吊橋を渡ると、その先は段差路になります。車椅子では灯台側に引き返して、元来た道を逆走して駐車場へ戻ります。
荒々しい断崖絶壁に架かる吊橋を、車椅子で渡ることが出来ます。スリルを楽しめる人には、門脇吊橋はお薦め出来るバリアフリーな観光スポットです。
東伊豆の観光拠点「伊東マリンタウン」を別稿で紹介しています。ご参照ください。
(本稿は2019年12月の取材に基づいています)