印刷博物館企画展「和書ルネッサンス」車椅子観覧ガイド

印刷博物館企画展「和書ルネッサンス」

東京都文京区小石川にある印刷博物館の企画展です。サブタイトルは「江戸・明治初期の本にみる伝統と革新」。様々な古典文学の本が展示解説されます。会期は2021年4月17日から7月18日まで。常設展の約半分のスペースを使用しています。車椅子からみた「和書ルネッサンス」展の状況を紹介します。

 

〇博物館のバリアフリー概況

飯田橋駅、江戸川橋駅、後楽園駅、春日駅が徒歩圏内。どの駅からも、極端なアップダウンがないルートで移動できます。また有料の地下駐車場もあります。

会場は地階です。一般来場者はエスカレーターの利用、エレベーターはスタッフの操作で利用します。車椅子利用者は1Fの博物館スタッフにエレベーター利用を申告し、誘導を受けてください。

 

〇障害者減免制度

印刷博物館の観覧料は障害者減免制度があり、本人と介助者1名まで無料に減免されます。会場入口受付で障害者手帳を提示して減免措置を受けます。

現在はコロナ対策で入場は事前予約制です。ホームページから予約システムにアクセスし、30分単位の入場時間枠を予約します。障がい者も予約が必要です。

 

〇会場内のバリアフリー状況

印刷博物館内はバリアフリー仕様。地階の入口近くにバリアフリートイレが用意されています。展示室内はフラットでスペースに余裕があり、車椅子での観覧に大きな問題はありません。VRシアターも車椅子専用席はありませんが、最前列の前のスペースなどから車椅子観覧は可能です。

印刷の歴史概略などをイメージするアプローチ展示から、常設展示室に移動します。常設展前半の展示は、世界と日本の印刷の歴史を紹介します。このパートはいつも通りです。

その先が企画展「和書ルネッサンス」のコーナーで、大きく3つのパートで構成されます。展示方法は壁掛け展示とケース内展示。ケース内の資料は、車椅子での目の高さから、少し下の高さです。一般的な車椅子利用者の目線なら、ほとんどのケース内資料は観覧可能です。

解説はパネルによる文字解説が多く、一部にデジタル展示が採用されています。タッチペンを利用して観覧するデジタル展示物は、車椅子からでは入力画面がやや高い位置にあります。人によって、少し操作が難しいかもしれません。

 

〇企画展の見どころ

江戸・明治初期の本が展示の中心なので、企画展示室に入る前の常設展で、この時代の日本の本の歴史を復習してから、和書ルネッサンス展を観覧すると理解が深まります。

第一部の主役は源氏物語。絵として表現された印刷物をみると、この文学作品が江戸時代にどのようにして親しまれていたかがわかります。現代の日本人よりも、江戸市民は深く源氏物語を理解していたようです。

第二部はユーモア本。古典文学や昔話などを、面白おかしく脚色した作品が並びます。当時、本が貴重な娯楽であったことが理解でき、そのユーモアのセンスに触れることができます。また当時の本の字の細かさに驚きます。

第三部は近代作家誕生の歴史。初めて日本にロビンソン・クルーソーを紹介した本から、「新小説」「ホトトギス」など時代を切り開いた本が展示されます。明治維新以後、言文一致が進んだ歴史の流れを、現物の本で感じることができます。

 

印刷博物館「和書ルネッサンス」は、ほぼすべての展示を車椅子から観覧できる、バリアフリーな企画展です。