水戸市にある茨城県庁の最上階25Fは、無料公開されている展望ロビーです。茨城県庁は1998年の竣工で、展望ロビーは2019年に改装工事が行われました。東西南北にロビーがあるバリアフリーな展望施設です。なおティーラウンジは2022年3月に閉店しました。
県庁から徒歩圏に駅はなく、水戸駅などからバスが運行されています。車の場合は来庁者用無料駐車場が東西2か所に用意されています。
身障者用駐車スペースは一般駐車場とは別に、県庁舎エントランスの近くに設けられています。前後左右スペースに余裕がある駐車スペースです。
県庁舎のエントランス周辺はフラットな構造で、出入口は大きな自動ドアです。
土日祝日など閉庁日の車椅子での展望ロビーへのアクセスルートを紹介します。閉庁日は1Fのエレベーターホールが閉鎖されています。一般来館者の展望ロビーへのアクセスルートは、1Fから階段で2Fへ上がり、2Fのエレベーターホールから高層階用のエレベーターに乗り25Fへ上がります。車椅子利用者は1Fの警備スタッフの方の誘導を受けて、閉鎖されている1Fエレベーターホールに移動し、スタッフの操作で低層階用エレベーターに乗り2F へ移動します。そして2Fのエレベーターホールから高層階用のエレベーターに乗り換えます。帰りも同じ手順で、2Fまで下りてから2Fの警備スタッフの誘導を受けて1Fへ戻ります。
高層階用のエレベーターはシースルーエレベーターで2基あります。普通サイズの車椅子が2台入る大きさのエレベーターです。
展望ロビーは南北方面向きに大きなロビーがあります。西向きはシースルーエレベーターからと小窓からの眺望、東側は小さな展望ロビーです。
西向きの小窓からは笠間市方面が観えます。
北方面の大きな展望ロビーに移動します。
日立港、五浦方面から竜神大橋方面にかけて、広域の景観を楽しめます。
茨城県庁の中央部は吹き抜け構造です。外景だけではなく、展望ロビーから県庁の内部空間を見下ろすことができます。
南方面の大きな展望ロビーに移動します。
牛久大仏、茨城空港、そして関東平野の先には富士山が観えます。
南展望ロビーから足元を見下ろすと、緑化された県庁敷地の造形が楽しめます。
南北の展望ロビー内はベンチやデスクなどが配置されています。今回取材時は、大勢の人が勉強をしていました。図書館の自習室のような状況です。
東方面の小さなロビーからは、正面が大洗方面、その先は太平洋を眺望します。空と海が溶け合います。
東展望ロビーには、ユニークな木彫アートが展示されています。
ベンチもユニークな造形です。
アート系ベンチに座り、太平洋方面の眺めを楽しむロビーです。
展望ロビーの西側にバリアフリートイレがあります。スペースは一般的なサイズの個室で、ウォシュレット付き便器が備えられています。
茨城県庁展望ロビーは、フラットな構造でスペースに余裕がある、車椅子から東西南北全方面の眺望を楽しめるバリアフリーな展望施設です。
シンボルタワーなどがある文化施設「水戸芸術館」のバリアフリー状況を別稿で紹介しています。ぜひご覧ください。
(本稿は2022年5月に執筆しました)