群馬県高崎市の「群馬県立公園群馬の森」内にある美術館です。礒﨑新氏の設計で1974年に開館しました。その後1990年代に増築され、2008年に大規模なリニューアルが行われています。素晴らしいコレクションを所蔵する美術館で、館内は横にも縦にも空間が贅沢に広がります。

隣接して「群馬県立歴史博物館」があり、館内の連絡通路でつながっています。群馬の森の駐車場の状況と近代美術館へのアクセスルートは、別稿「群馬県立歴史博物館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報」で詳しく紹介しています。ご参照ください。

美術館のメインエントランスは階段構造です。

車椅子では段差迂回スロープを通ります。傾斜は緩やかなスロープです。

自動ドアを通り館内へ入ります。1Fは受付、ミュージアムショップ、企画展が開催される展示室1などがあります。大きなホールがある開放的な空間です。

バリアフリートイレは1Fにあります。

ややスペースは狭い個室で、ウォシュレット付き便器、オストメイト装置が備えられています。

群馬県立近代美術館は観覧料の障がい者減免制度があり、本人と介助者1名が無料に減免されます。1F受付で無料鑑賞券を発券していただきます。展示室は1から7まであり、コレクション展が開催される展示室2から7は2Fにあります。エレベーターで2Fへ上がります。

2Fは展示室の他に、講堂、アトリエ、シアターなどがある、デザインされた構造のフロアです。

2Fの展示室2から5までは、回廊で結ばれたフラットな部屋です。モネ、ムンク、ピカソ、シャガール、フジタ、岸田劉生、ロダン、草間彌生などの作品が展示されています。コレクション展は年に数回展示替えがおこなわれます。
展示室2から展示室6及び7「山種記念館」へ移動する通路はスロープです。やや角度があるスロープで下りは車椅子を後ろ向きにしたほうが安全です。

展示室7を観覧後、スロープで1Fへ下りるのが通常ルートです。このスロープは角度があるので、車椅子は入口に戻り、エレベーターで1Fへ移動することをお薦めします。

1Fにギャラリーが設けられています。大きな窓から公園の景観を楽しめます。

ギャラリーの先にレストランがあり、その外には池とピロティが設けられています。手動ドアを通りますが、館内から車椅子でレストランとピロティに行くことが出来ます。

ピロティに螺旋階段があります。随所にデザインされた空間がある美術館です。ピロティから公園へ抜けるルートは段差があります。車椅子では館内に戻ってください。

緑豊かな公園内にある建築デザインと素晴らしいコレクションが楽しめる美術館です。群馬県立近代美術館は車椅子で観覧できるバリアフリーな施設です。
1991年に開館した「高崎市美術館」を別稿で紹介しています。ご参照ください。
(本稿は2022年8月に書き直しました)