栃木県 道の駅那須高原友愛の森 車椅子バリアフリー情報

栃木県那須町の道の駅です。開業は1997年。那須高原の入口、標高470ⅿにある人気施設です。農産物直売所、物産館、工芸館、レストラン、観光センターの5棟で構成されます。車椅子からみた現地のバリアフリー状況を紹介します。

那須街道の両方向からアクセス可能なメイン駐車場は、約150台を収容します。この駐車場のトイレ棟前に、身障者用駐車スペースが屋根なしで3台分用意されています。トイレ棟内にバリアフリートイレが2つ用意されています。

道の駅那須高原友愛の森

人気施設なので混雑時の満車が問題でした。2015年施設北側に約100台を収容する臨時駐車場を開設。夏休みやGWの混雑時は開放されます。出入口は30号那須西郷線にあります。

穴場的な駐車スペースは、「ふるさと物産センター」側。メイン駐車場の出入口から、那須街道を「広谷地」交差点よりに進んだ箇所が出入口で、40台前後を収容します。本来は従業員用の駐車場なのかもしれませんが、今回取材時は自由に利用できました。

農産物直売所は仮設施設のような建物で、大きくはありません。しかし外観の印象よりは車椅子で利用できるお店です。店内はフラットで車椅子が移動できる通路幅は確保されています。朝採り野菜など典型的な品ぞろえのお店です。

道の駅那須高原友愛の森

ふるさと物産センターの状況です。那須ブランドの物産品、牛乳やヨーグルト、栃木のお酒、ソフトクリームのテイクアウト販売などがあるお店です。小規模なショップで、店内すべてがパッと見渡せます。店内はフラットで、欲張って販売台を置いていないので、案外スペースには余裕があります。見た印象よりも車椅子で利用しやすいお店です。

道の駅那須高原友愛の森

工芸館の状況です。地元工芸師による手作り品の展示、即売コーナーがある、昭和61年に開館した施設です。工芸館のエントランス周辺は、車椅子に衝撃がくる石畳風のデコボコした路面です。

道の駅那須高原友愛の森

出入口は段差回避スロープが設置されています。店内はフラットで、什器が新しくなり車椅子が移動できる通路幅は確保されています。

道の駅那須高原友愛の森

レストランの状況です。レストランの名称は「なすとらん」。地元の食材を生かしたおふくろの味が自慢です。

1F席および屋外テラス席は、一般的なテーブル席で、車椅子で利用できます。観光シーズンのランチタイムは、混雑することが多いお店です。営業はランチタイムのみでディナー営業はありません。

道の駅那須高原友愛の森

観光交流センターの状況です。大きな樽のような外観。外壁は木材です。観光相談窓口は銀行のようなカウンター形式。什器に観光施設のパンフレットが豊富に置かれています。

今回取材時は隣接地で増設工事が行われていました。新しい機能を付加した施設に改修されそうです。

道の駅那須高原友愛の森

道の駅那須高原友愛の森は、屋外に巨大アートが点在します。そのなかでも目立つのは、森をバックにした「石舞台」。イベント会場に使用されることもあります。背景の森が「友愛の森」です。

道の駅那須高原友愛の森

観光シーズンは大混雑することが珍しくない、リゾート地那須高原の人気施設です。開業年次が古いので、今どきのバリアフリー設計ではありませんが、「道の駅那須高原友愛の森」の各施設は車椅子で利用できます。

栃木県の道の駅を別稿でまとめて紹介しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2021年6月に執筆しました)

那須高原のテーマパーク アジアンオールドバザール 観光情報

栃木県那須町、那須ICから車で那須高原のメイン道路を直進して約20分の場所にあるコンセプトショップです。

キャッチコピーは「遊べる!アジアンミニテーマパーク」。傾斜地にメイン3棟とお庭などがある、アジアンな装飾品で溢れる入場無料のショップ&レストラン。来客が絶えない人気施設です。

那須高原のテーマパーク アジアンオールドバザール

バリアフリー施設ではありません。段差があるので車椅子で利用できる範囲は限定されます。バリアフリートイレの用意はありません。

広い駐車場からの入口は「バリ門」。ここは段差なく車椅子で通行できます。

那須高原のテーマパーク アジアンオールドバザール

その先の右側にあるのが「ポカラショップ」。インド、ネパールがテーマのショップです。このエリアは車椅子で利用できます。

那須高原のテーマパーク アジアンオールドバザール

1本100円のお香、ディープ雑貨、民俗衣装などが販売されています。不思議な異空間です。

那須高原のテーマパーク アジアンオールドバザール

坂の上にある「メコンショップ」と「ウブドショップ」は、段差構造で車椅子での利用は困難です。無理のない範囲でアジアンな世界を散策してください。

那須高原のテーマパーク アジアンオールドバザール

バリアフリー施設ではありませんが、那須高原のアジアンオールドバザールは、立ち寄ると面白いミニテーマパークです。

那須高原の観光スポットのバリアフリー情報を別稿でまとめて紹介しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2021年6月に執筆しました)

那須高原八幡つつじ園地 バリアフリー木道 車椅子散策ガイド

日本を代表するリゾート地の一つ、栃木県那須町の那須高原。20万本のヤマツツジ群落がある「那須八幡つつじ園地」では、老朽化したバリアフリー木道の整備工事が進んでいます。ここは大自然の中を車椅子で散策できる観光スポット。2021年6月時点で「なす高原自然の家」の駐車場から「中央展望台」までの区間が整備されました。現地のバリアフリー状況を紹介します。

那須高原八幡つつじ園地 バリアフリー木道

那須高原八幡自然研究路の概要です。本稿で紹介するバリアフリー木道は、那須高原に整備されているハイキングコース、トレッキングコースのごく一部です。フルコースは全長3㎞前後で、健脚の人で走破に3時間程度かかる本格的なルート。自然路なので車椅子での走破は困難です。

車椅子で走破できるもう一つのルートは、「つつじ吊り橋」です。身障者用駐車スペースがある「つつじ吊り橋駐車場」から、吊り橋まで車椅子で散策できます。このルートも自然に触れ合う素敵なバリアフリーコースです。吊り橋からは「那須八幡のつつじ園地」の遠景を楽しめます。吊り橋の先は自然路になるので、車椅子通行は吊り橋までです。

那須高原八幡つつじ園地 バリアフリー木道

本稿で紹介する「なす高原自然の家」からのバリアフリー木道ルートは、「那須八幡のつつじ園地」内を走破するルートで、「中央展望台」は「那須八幡のつつじ園地」の中にあります。展望台の先は自然路になるので、車椅子通行は困難です。

「つつじ吊り橋」と「中央展望台」は、バリアフリー歩道ではつながっていません。したがって車椅子では、それぞれの駐車場から、それぞれのバリアフリー歩道の最終地点までの散策になります。

自然路を歩ける健脚の人なら、「つつじ吊り橋」と「中央展望台」を巡る「那須八幡のつつじ園地」一周コースは、30分程度で走破できます。

那須高原八幡つつじ園地 バリアフリー木道

「なす高原自然の家」の駐車場は分かりやすい場所にあります。「なす高原自然の家」は利用者しか中に入れませんが、駐車場の横にある公衆トイレにバリアフリートイレが用意されています。

那須高原八幡つつじ園地 バリアフリー木道

駐車場からのバリアフリー木道への入口は、目立つサインがありません。迷うとすると、ここです。公衆トイレの前に身障者用駐車スペースがありますが、トイレ付近からではありません。また「つつじ吊り橋」へというサインがある箇所は、自然段差路への入口です。

那須高原八幡つつじ園地 バリアフリー木道

バリアフリー木道への入口は、駐車場から「なす高原自然の家」をみて、その左奥にあります。

那須高原八幡つつじ園地 バリアフリー木道

バリアフリー木道の路面状況です。2020年8月から、傷んだ木道の再整備工事が始まりました。

那須高原八幡つつじ園地 バリアフリー木道

駐車場からしばらくの間は、古い状態の木道が残されています。

那須高原八幡つつじ園地 バリアフリー木道

この再整備されていない区間の木道の路面は、板のつなぎ目などに小さな段差があります。慎重に車椅子を進めてください。

那須高原八幡つつじ園地 バリアフリー木道

まもなく、再整備された木道の区間に入ります。ここから先は快適なフラット路面です。

那須高原八幡つつじ園地 バリアフリー木道

舗装路面のようなフラットな木道です。多少の傾斜がある区間もありますが、問題なく車椅子で大自然の中の散策が楽しめます。

那須高原八幡つつじ園地 バリアフリー木道

中央展望台の横、下の写真箇所がバリアフリー木道の終点です。この先は整備された、未舗装砂利路面の段差路です。

那須高原八幡つつじ園地 バリアフリー木道

中央展望台は階段で上がる展望台です。車椅子では上がることができません。展望台の下からは、ヤマツツジ群落に囲まれているので、遠方を眺望することはできません。車椅子で見晴らしの良い景色を楽しむなら、「つつじ吊り橋」ルートがお薦めです。中央展望台ルートは、森の中の散策が魅力のコースです。ちなみに中央展望台の上からは、以下の写真の景観が楽しめます。

那須高原八幡つつじ園地 バリアフリー木道

中央展望台ルートの森の中の散策。その魅力の一端をご紹介します。初夏のツツジ、秋の紅葉は有名です。ただしピーク時は、有名なだけに混雑することは覚悟してください。

那須高原八幡つつじ園地 バリアフリー木道

ツツジと紅葉のピークを外せば、那須高原八幡つつじ園地は空いています。ミズナラなどが生きる豊かな森に、高山植物が咲き、野鳥が飛び、虫たちの天国が広がります。出会ったことはありませんが、動物も生息しているはずです。5月から7月ごろにかけては、エゾハルゼミの大群が木立で鳴きます。知識がないとセミの声とは思えないほどの喧騒。ここでしか出会えない、自然の大合唱です。

駐車場からバリアフリー木道に入ってすぐの地点には、清らかな水と草木のコントラストが美しい小さな池が佇んでいます。

那須高原八幡つつじ園地 バリアフリー木道

那須高原八幡つつじ園地のバリアフリー木道は、短い区間ではありますが、車椅子で大自然の中に飛び込める、貴重な観光スポットです。

那須高原の観光スポットのバリアフリー情報を別稿でまとめて紹介しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2021年6月に執筆しました)