車椅子で行く松本 旧制高等学校記念館 バリアフリー情報

長野県松本市にある「旧制高等学校記念館」は、全国の旧制高校を対象にした資料館で、車椅子での見学は可能です。現地のバリアフリー状況を詳しく紹介します。

なお本稿は2019年1月の取材に基づいています。

○記念館は現代の建物

松本市の「あがたの森」公園内にある施設です。公園内には国の重要文化財である「旧制松本高等学校校舎」が残ります。

「旧制高等学校記念館」は、重要文化財の旧校舎の中にあるのではなく、隣接する現代の建物の中にあります。したがってバリアフリー面での大きな問題はありません。車椅子で利用出来る記念館です。

旧制高等学校記念館

○駐車場は3カ所

アクセスは車が便利。「あがたの森」公園の無料駐車場を利用します。駐車場は3カ所あり、いずれも公園の北側の道から出入りします。近いのは大正11年に竣工した「旧制松本高等学校講堂」の両脇にある駐車場です。もっとも収用台数が多い広い駐車場は公園の東側にある駐車場で、「旧制高等学校記念館」までは100mほどです。

いずれの駐車場にも障害者用駐車区画の用意があります。

旧制高等学校記念館

○障害者減免有り

駐車場から記念館入口まで、公園内の通路は舗装路でほぼフラットです。記念館入口は自動ドア。段差もないので車椅子での入館に問題はありません。

記念館は3フロア構成で、1Fは無料エリア、2Fと3Fが有料の展示エリアです。入館受付は1F。障害者手帳の提示で本人と介助者1名の入館料が無料に減免されます。

障害者用トイレは1Fにあります。建物屋内から利用するトイレと、屋外から利用するトイレの2つが用意されています。

旧制高等学校記念館

○やや狭いエレベーター

エレベーターは1基。やや狭いタイプで、一般的な車椅子は入りますが、重度障がいのある方の大型車椅子は、ギリギリで入るかどうかです。

旧制高等学校記念館

○展示はバリアフリー

2Fと3Fの展示は、車椅子で見学可能です。フロア内はフラットで、車椅子から見やすい展示が並びます。

旧制高等学校記念館

「旧制高等学校記念館」は、「旧制松本高等学校」の記念館ではなく、全国の旧制高校を対象にした資料館です。それでも「旧制松本高等学校」に関わる展示コーナーが、もっとも力が入っています。

旧制高等学校記念館

○2Fバルコニー前で記念撮影

館内には「旧制松本高等学校校舎」をバックにした記念撮影スポットがあります。場所は2Fバルコニー前。パネル他、記念撮影のための小道具の用意もあります。

旧制高等学校記念館

○1Fのお土産コーナーは必見

1Fの無料エリアにミュージアムショップがあります。小規模なショップで、通路幅にゆとりはありませんが、車椅子での利用は可能です。

旧制高校や北杜夫さんなどに関連する、企画商品がいろいろあります。ぜひ立ち寄ってください。

旧制高等学校記念館

○校舎の見学は無理のない範囲で

「旧制松本高等学校校舎」は「本館」と「講堂」が現存しています。校舎自体の見学は無料ですが、周囲はあまりバリアフリーではありません。「本館」は大正9年の竣工。車椅子では無理のない範囲からの見学になります。

「旧制高等学校記念館」は、全館車椅子で利用出来るバリアフリー施設です。

車椅子で行く松本 旧開智学校 バリアフリー情報

明治9年竣工の重要文化財「旧開智学校」は、車椅子では1Fだけの見学になります。現地のバリアフリー状況を詳しく紹介します。

なお本稿は2019年1月の取材に基づいています。この時点では「国宝」ではなく「重要文化財」指定です。

○快適なバリアフリー施設ではない

歴史的建造物、明治時代の小学校です。2F構造でエレベーターはありません。また敷地内の通路は、未舗装箇所、小さな段差がある箇所、デコボコがある箇所があります。総じてバリアフリーとは言い難い施設ですが、車椅子での見学は出来ないことはありません。

旧開智学校

○無料駐車場あり

アクセスは車が便利。施設の横に10台程度収容する無料駐車場があり、障害者用駐車区画は1台分用意されています。

今回訪問時は満車でした。施設スタッフに確認したところ、駐車区画以外のスペースに駐車してよいということです。施設横のスペースは広いので、満車の場合は邪魔にならない場所に上手に駐車してください。

旧開智学校

○受付への5mが車椅子の難所

施設の敷地内へ。左手5m先に受付棟があり、そこに向かいます。この5m区間が、車椅子で最大の難所です。デコボコや車椅子が苦手なタイプの小さな段差が連続します。受付窓口の手前の箇所が最も厳しい難所。同行の健常者がいる場合は、受付は任せるのが良いでしょう。

旧開智学校

○障害者減免あり

「旧開智学校」は有料の施設ですが、障害者手帳の提示で本人と介助者1名の入館料が無料に減免されます。前出の受付で手続きを行ってください。

 

○入口までは舗装路

「旧開智学校」の建物内への入口は、受付の反対側。そこまでの敷地内を横断するルートは舗装路です。ただし途中で切れ目があるタイプの舗装路なので、車椅子は慎重に移動して下さい。

旧開智学校

○館内は土足禁止

建物入口へ。出入口は明治時代の木製手動引き戸です。出入口周辺の段差箇所は、すべてスロープが用意されています。しっかりしたスロープなので、車椅子での利用に大きな問題はありません。

館内は土足禁止。健常者は靴を脱ぎスリッパに履き替えます。今回訪問時は、車椅子を見ると施設スタッフが雑巾をもってきて「軽く拭かせて下さい」と言って、タイヤを拭いていただけました。可能であれば、自分で雑巾を持参することをお薦めします。

旧開智学校

○障害者トイレあり

館内に入ると、すぐに小さなミュージアムショップがあります。ここの品揃えは面白い。「旧開智学校」企画商品が並びます。あまり売れなかった企画商品は、ディスカウントタグが付いています。

ショップの奥にトイレがあり、広いスペースの障害者用トイレが一つ用意されています。

旧開智学校

○展示室出入口は段差あり

館内1Fの中央廊下はフラットです。廊下の両脇にある、教室や事務室である展示室への出入口は小さな段差があります。段差は、慎重に進めば一般的な車椅子なら通過できるレベルです。

館内には冷暖房がありません。暑さ寒さは自衛して観覧してください。

旧開智学校

○エンジェルがアイコン

「旧開智学校」の正面入口上には、オジサン顔のエンジェルがいます。このエンジェルが「旧開智学校」のシンボルであり、アイコンです。館内にはエンジェルと記念撮影が出来る小道具が置かれています。

旧開智学校

○昭和32年まで現役校舎

建物の歴史を簡単に紹介します。明治8年着工、翌9年に竣工。1961年に重要文化財に指定。約90年間校舎として使用され、廃校舎となった1963年に現在の地に移築。新築当時の状態に近づけて復元されました。使用されている建築木材は、廃仏毀釈のために廃寺になった松本藩主の菩提寺「全久寺」の建材が再利用されています。

旧開智学校

○横に建つのは「旧司祭館」

「旧開智学校」の隣に建つ青い建造物は「松本市旧司祭館」です。明治22年に建てられた宣教師たちの住居で、約100年間使用されました。

見学は無料ですが、入口から階段で車椅子での内覧は出来ません。

旧開智学校

旧開智学校

旧開智学校

「旧開智学校」にはエレベーターがなく2F見学は不能。アプローチは快適なバリアフリー状況ではなく、館内は土足禁止です。それでも1Fは車椅子で見学が可能です。

車椅子で行く松本 松本市美術館 バリアフリー情報

松本市美術館は車椅子で利用できる施設です。現地のバリアフリー状況を詳しく紹介します。

なお本稿は2019年1月の取材に基づいています。

○草間デザインで目立つ外観

2002年に開館した美術館です。建物の外観およびエントランス周辺は、地元出身のアーティスト草間彌生氏の作品を展示。外観がとても目立つ美術館です。館内に入る前に、記念撮影をする箇所が数多くあります。

松本市美術館

○無料駐車場有り

アクセスは車が便利。無料駐車場が用意されています。入場は右折でも可。障害者用駐車区画は2台分用意されています。駐車場から美術館エントランスまで段差はなく、車椅子で問題なく移動することができます。

松本市美術館

○障害者減免あり

「松本市美術館」は常設展があり、企画展が開催されることもあります。入館料は障害者手帳の提示で本人と介助者1名が無料に減免。1Fエントランスの受付で入館手続きを行ってください。

館内には障害者トイレがあり、エレベーターが1基あります。施設全域、車椅子での利用に大きな問題はありません。

松本市美術館

○3F常設展フロアのバリアフリー状況

エレベーターで3Fへ。3Fには常設展示室が2室と、画家「田村一男記念展示室」と書道家「上條信山記念展示室」、他にコレクション展示コーナーが2か所、そして図書室があります。

フラットでスペースに余裕があるので、いずれも車椅子での見学は可能。3Fにも障害者用トイレがあります。

松本市美術館

○草間彌生常設展示あり

常設展室Cは「草間彌生常設展示」です。工夫された展示で、とても面白い。車椅子で楽しく鑑賞できます。

松本市美術館3F内の渡り廊下の壁面や、館内階段通路の側面などに、草間デザインを多用。館内を移動する際にも、草間彌生氏の世界に浸ります。

松本市美術館

○ショップ商品も草間アート

1Fにはミュージアムショップがあります。多種多様な商品が並びますが、目を引くのは草間アート関連の企画商品。ショップはスペースに余裕があり、車椅子で快適に移動できます。1Fにも障害者用トイレがあります。

バリアフリーで上品な施設です。「草間彌生常設展示」の他にも、見る価値の高い常設展示や特別展示があります。「松本市美術館」は車椅子で利用できます。