古河文学館 古河街角美術館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

茨城県古河市は複数の文化施設がある歴史と芸術の街です。その中でも車椅子で利用しやすい文学館と街角美術館をご紹介します。
古河文学館は古河城諏訪郭跡に平成10年に開館した古河ゆかりの文学者とその作品を紹介する文化施設です。アクセスは古河駅から徒歩15分の案内。文学館前に身障者用駐車スペースが設けられています。

古河文学館

身障者用駐車スペースからフラットな舗装路面を通り、古河文学館入口に移動します。

古河文学館

古河文学館は有料の施設ですが入館料の障がい者減免制度があり、本人と介助者1名が無料に減免されます。館内にエレベータがありますが、常設展示室は1Fに3室。通常の観覧ルートはワンフロアです。展示室の他に大きな暖炉が備わるサロンがあり、蓄音機によるSPレコード鑑賞が楽しめます。また展示されている作品を読むことができる図書コーナーもあります。いずれも車椅子で利用できます。

古河文学館

バリアフリートイレはやや狭い個室でウォシュレット付き便器が備えられています。一般的なサイズの車椅子は入ります。

古河文学館

古河街角美術館はレンガ造りの建物。市のHPでは「古河市ゆかりの作家を中心とした優れた美術作品の鑑賞の場として、また、美術分野における市民創作活動の発表の場」と紹介されています。通常は観覧無料の美術館です。

古河文学館

来館者用の無料駐車場は道の反対側に用意されています。未舗装砂利路面の駐車場なので、車椅子利用者はなるべく道路に近い場所に駐車することをお薦めします。

古河文学館

古河街角美術館の出入口は自動ドア。大きな段差はなく車椅子で出入りできます。1F展示室内はフラットな構造です。

古河文学館

古河街角美術館のバリアフリートイレは出入口の近くにあります。一般的なサイズの個室で、ウォシュレット付き便器が備えられています。便器の両脇に跳ね上げ式の横型の手すりがありますが、つかまり立ちがしやすい縦型の手すりはありません。

古河文学館

すぐ横にある「篆刻美術館」は、内部にデコボコ段差がある車椅子では観覧が難しい構造です。

古河文学館

(本稿は2025年3月に執筆しました)

 桃まつりで有名な「古河公方公園」のバリアフリー情報を別稿で掲載しています。ご参照ください。

茨城県 道の駅まくらがの里こが 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

古河市の「道の駅まくらがの里こが」は、2013年に開業した、段差がまったくないバリアフリー設計の施設です。とても人気があるため、駐車場の混雑が問題でしたが、隣接地に新駐車場が増設されて、収容台数が大幅に増加しました。今回取材した2020年3月現在では、駐車場の再整備工事が行われています。完成後は、より車椅子で利用しやすい施設になりそうです。

道の駅 まくらがの里こが 車椅子からみたバリアフリー情報

身障者用駐車区画は屋根付きで3台分用意されています。スペースに余裕がある、とても使いやすい駐車区画です。ここに停められれば車椅子での乗降に問題はありません。

道の駅 まくらがの里こが 車椅子からみたバリアフリー情報

身障者用駐車区画が満車の場合は、増設された新駐車場の一般区画は横幅がやや幅広い設定になっています。ただし現時点では施設への通路は工事中です。

道の駅 まくらがの里こが 車椅子からみたバリアフリー情報

身障者用駐車区画の近くに24時間利用のトイレ棟があります。また施設内の農産物販売コーナーの近くにもトイレがあります。どちらにもバリアフリートイレが用意されています。

道の駅 まくらがの里こが 車椅子からみたバリアフリー情報

農産物直売所、物産品販売コーナー、イベント販売コーナー、フードコート、総菜店、パン屋、コンビニなどがあります。基本的には段差のない構造で、車椅子での利用は可能です。

道の駅 まくらがの里こが 車椅子からみたバリアフリー情報

物販コーナーは販売台の置き方によって、部分的に通路が狭い箇所があります。そのため混雑時は車椅子での移動に苦戦することがあります。

道の駅 まくらがの里こが 車椅子からみたバリアフリー情報

フードコートはセルフサービスです。車椅子利用者のための特別な設備はありません。

コンビニの店内通路は幅広くはなく、混雑に備えて一方通行が指定されています。

道の駅 まくらがの里こが 車椅子からみたバリアフリー情報

混雑対策として新駐車場が増設され、さらに駐車場は改良工事中です。

道の駅 まくらがの里こが 車椅子からみたバリアフリー情報

「道の駅まくらがの里こが」は、ますます使いやすくバリアフリーに進化しています。

茨城県の道の駅を別稿でまとめて紹介しています。ぜひご覧ください。

古河桃まつり 古河公方公園 車椅子観光ガイド バリアフリー情報

毎年3月下旬から4月上旬にかけて開催される、茨城県古河公方公園の「古河桃まつり」(2020年は中止になりました)は、混雑する人気イベントです。車椅子からみた現地の状況を紹介します。

古河桃まつりは

古河公方公園(古河総合公園)は徒歩圏に駅はありません。桃まつり期間中は、古河駅と公園をむすぶ有料の臨時シャトルバスが運行されます。

公園に駐車場はありますが、桃まつり期間中の、特に週末はすぐに満車になり、周辺道路まで渋滞します。そのため少し離れた市役所や市民球場の駐車場が無料開放されます。

車椅子利用者の場合、やはり公園の駐車場の利用が便利です。今回取材した時は、休日の14時に車で公園近くに到着し、公園駐車場への入場まで20分かかりました。

公園駐車場入口に到着すると、誘導のスタッフがいるので車椅子利用の旨を申告相談してください。複数箇所に身障者用駐車区画が用意されているので、空いている場所に誘導していただけます。

古河総合公園

古河総合公園

通常期は無料の公園駐車場ですが「桃まつり」期間は有料になります。料金は後払いで、駐車料金の障がい者減免制度はありません。

古河桃まつり 古河公方公園 車椅子で鑑賞バリアフリー情報

公園のトイレの桃まつり期間中、休日午後の状況です。

バリアフリートイレは2か所。正面入口近くの「管理棟」と、「御所沼原」横のトイレにあります。

古河桃まつり 古河公方公園 車椅子で鑑賞バリアフリー情報

古河桃まつり 古河公方公園 車椅子で鑑賞バリアフリー情報

どちらのトイレも女性用トイレが大行列で、それに連動してバリアフリートイレも、女性用トイレの一つとして大行列になっていました。バリアフリートイレがないトイレ棟は「桃林」の近くに2棟あります。

古河桃まつり 古河公方公園

桃林のバリアフリー状況です。桃林エリアのメイン通路は舗装路で、車椅子で問題なく通行できます。

古河公方公園(古河総合公園)

桃林内の通路、および「桃まつり」のメイン会場になる広場は未舗装路面です。それでもデコボコは小さいので、頑張れば車椅子で通行可能です。

古河公方公園(古河総合公園)

古河公方公園は「桃林エリア」と「御所沼エリア」に分かれます。

「桃林エリア」の半分以上は桃の林です。公園全体では30%程度の面積が桃の林になります。全体で22.4haの公園ですから、桃林が7haから8haあります。

古河桃まつり 古河公方公園 車椅子で鑑賞バリアフリー情報

この地が江戸時代に、桃の木の植林が盛んであったことが始まりです。ただし現在の公園の桃の木は、すべて戦後に植えられたものです。

古河桃まつり

「御所沼エリア」には移築された古民家があり、未舗装ですがフラットで固い路面なので、車椅子で外観は見学できます。

古河桃まつり 古河公方公園 車椅子で鑑賞バリアフリー情報

古河桃まつり 古河公方公園 車椅子で鑑賞バリアフリー情報

古河桃まつり 古河公方公園 車椅子で鑑賞バリアフリー情報

古河桃まつりは車椅子で鑑賞可能です。週末に行く場合は、道路とトイレの渋滞に注意して下さい。

古河市の「道の駅まくらがの里こが」を別稿で紹介しています。ご参照ください。

(本稿は2016年と2020年の取材に基づいています)