「左脳と右脳でたのしむ日本の美」。同じ作品を2つのコースから鑑賞する「information or inspiration?」は、サントリー美術館らしい工夫された企画展です。車椅子で観た現地の状況を紹介します。
東京ミッドタウン内のサントリー美術館で、2019年4月27日から6月2日の開催。入館料は障害者手帳の提示で、本人と介助者1名が無料に減免されます。東京ミッドタウンはバリアフリー施設。車椅子での来場に大きな問題はありません。サントリー美術館もバリアフリー美術館。美術館内にバリアフリートイレがあります。
「information or inspiration?」は2フロアでの展示。フロア間は専用エレベーターで移動します。

美術館が推奨するのは「右脳コース」→「左脳コース」の鑑賞。もちろん鑑賞者の意思でどのような順番でみても問題はありません。
本展を推奨コースにしたがって鑑賞すると、車椅子の場合、3Fで受付し入館、エレベーターで4Fへ上がり4F黒を鑑賞、エレベーターで3Fへ戻り3F黒を鑑賞、4Fにエレベーターで上がり4F白を鑑賞、エレベーターで3Fへ戻り3F白を鑑賞、という動線になります。

基本的には車椅子で鑑賞可能な企画展ですが、問題はありました。黒コースの場合、作品を一定の高さから鑑賞する「覗き穴」のような演出が一部あります。その内の数か所が車椅子の高さからの目線では、鑑賞できない高さでした。



白コース展示には高さ問題はありません。白コースには詳しい解説掲示があります。当然読むのに時間がかかり、掲示の前で来場者が滞ります。掲示前スペースは拡張されていません。
観覧した日は、会場全体はそれほどの混雑ではありませんでした。それでも掲示の手前で、車椅子で待つ場面が数多くありました。混雑した状況では、白コースの鑑賞は苦戦すると思われます。



3F展示室2のスペースでは、傘をさして映像を楽しむ企画があります。フラットな床面を、傘を差しながらゆっくり移動する企画なので、両手が使えて自走できる方なら、片手は傘、片手はタイヤで車椅子利用が可能です。介助移動の方は、介助者が片手で傘をさし、片手で車椅子を押して映像を楽しむことが出来ます。

展示作品は江戸時代の工芸品が中心です。すべてサントリー美術館所蔵品。出品点数は22点。重要文化財指定は尾形乾山の一点です。

混雑すると車椅子での鑑賞は苦戦します。なるべく空いている日時を狙って、利用されることをお薦めします。