茨城県東海村にある原子力発電をテーマにしたミニ科学館です。運営は日本原子力発電株式会社。略称は「げんでん」です。
東海第二発電所内に「東海原子力館(東海テラパーク)」がありますが、2020年にこの「東海テラパーク別館」が新たに開設されました。発電所内の東海テラパークは廃止ではなく、規模を縮小して事前予約した人だけに公開されています。
アクセスは車が便利です。30台を収容する来館者用の無料駐車場が施設の裏側に用意されています。施設エントランスの近くに、車椅子マークのパイロンが2か所に置かれています。はっきりとした駐車区画のラインはありませんが、身障者用駐車スペースとして利用できます。
東海テラパーク別館はワンフロアの施設です。エントランスから館内にかけて段差のない構造。ただし入口と出口のドアは手動ドアです。
今回取材時は、車椅子をみて館内のスタッフがドアを開けてくれました。
館内に入ると受付があります。東海テラパーク別館は入館無料の施設。現在はコロナ対策で、検温、手指消毒、そして簡単な記帳を行います。
館内にバリアフリートイレがあります。
入口が少し狭い細長い構造の個室で、ウォシュレット付き便器、オストメイトが備えられています。ユニバーサルベッドはありません。
展示室は大きく2つにわかれます。出入口に近い部屋が、原子力発電に関する展示室。ビジョンによる説明解説、パネル展示などで、主に福島第一原発の事故後に行われた電子力発電所の安全対策を紹介しています。例えば東海第二発電所は、新たに海水を貯蔵するタンクを新設しました。これにより、福島第一原発のような電源喪失という事態がおこっても、原子炉を冷やすことができるそうです。またこれらの展示解説を学ぶと正解が分かるクイズがあり、参加すると景品がいただけました。無料でいただけるお茶サービス器も用意されています。
奥の展示室は、市民ギャラリーのような展示室と、発電体験ができる器具が置かれたコーナーがあります。
ワークショップなども開催できる構造です。他に春夏秋冬のつるし飾りが展示される「ふれあいギャラリー」があります。
新築された専用施設ではなく、何かに利用されていた物件を改装したものと思われます。東海テラパーク別館は車椅子で見学ができる施設です。
東海村にあるバリアフリーレベルが高い農産物直売所「東海ファーマーズマーケット にじのなか」を別稿で紹介しています。ぜひご覧ください。
(本稿は2021年10月に執筆しました)