塩沢湖の周囲に広がる複合リゾート「軽井沢タリアセン」。軽井沢らしい素敵な景観、洒落た洋館・美術館などからなる施設です。
しかしながら園内通路はオフロードで坂道があり、一部の施設は土足厳禁で階段構造、車椅子での利用は苦戦します。主な施設の状況を紹介します。
アクセスは車が便利です。駐車場は無料ですが、夏休みなどトップシーズンは有料で駐車料金の障がい者減免制度はありません。
入園は有料で「ペンネ美術館」など別に入館料が必要な施設があります。料金は障がい者減免制度があり、本人のみ半額に減免されます。オフシーズンの12月と1月は入園無料になり、別料金の施設の利用料も割引価格になります。
ショップやレストランがある中央ゲート付近はバリアフリーです。バリアフリートイレは「レストラン湖水」の中にあります。
このバリアフリーエリアからの眺めだけでも、軽井沢らしい素敵な景観を楽しむことができます。
以下、車椅子では苦戦する主な施設を紹介します。
中央ゲートほど近くから始まる「ことりがよぶ道」。素敵な名称の遊歩道ですが、車椅子では苦戦するデコボコが激しいルートです。「睡鳩荘」までの道のりは、車椅子では無理をする通行になります。ゆっくり慎重に車椅子を進めてください。
タリアセンの景観を引き締める素敵な洋館「睡鳩荘」は、昭和6年築のヴォーリス建築です。
ここは土足禁止でスリッパに履き替えて入館します。1Fエントランス部はスロープがあります。車椅子を拭いて手動ドアを開けて入館します。
館内1Fには、ヴォーリス建築風のバリアフリートイレがあるので必見です。2Fのバルコニーからの眺望は素晴らしいのですが、階段のみで車椅子では上れません。
「野の花美術館」と「レストランソネット」がある「明治四十四年館」は、明治44築の元軽井沢郵便局です。ここへのアクセスは「睡鳩荘」横の「近道」からは階段路、「遊園地」経由のルートは急坂路、車椅子では近づくことが難しい場所です。
夏休みなどピーク時は隣接する「北口」がオープンします。ただ「北口」から入ると、逆に車椅子で他のエリアに向かうのが困難です。
「ペイネ美術館」は軽井沢に最初に建てられた別荘を利用した施設で、入口は段差があり、館内は土足禁止です。館内の中二階へはスロープですが、車椅子には辛い急坂スロープです。館内1Fの通路も狭いので、車椅子では苦戦する美術館です。
6月から9月の間バラが咲き続ける「イングリッシュローズガーデン」は、散策路を進むと段差路に誘導されますが、周回路なので平路を進んで下さい。帰りも同じルートです。
未舗装路もありますが、ここは車椅子でもなんとか通行できるデコボコレベルです。
軽井沢タリアセンは、車椅子では苦戦する箇所が多いリゾート施設ですが、中央ゲート付近は無理なく車椅子で利用できます。
「軽井沢ムーゼの森」の情報を別稿で紹介しています。ご参照ください。
(本稿は2017年8月の取材に基づいています)