日比谷公園ガーデニングショー2019 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

2019年は10月19日から27日の開催です。車椅子からみた現地のバリアフリー状況を紹介します。「日比谷公園ガーデニングショー」は入場無料。今回で17回目の開催です。

日比谷公園ガーデニングショー

日比谷交差点に近い「有楽門」から園内に向かう通路の路面が改修されました。車椅子で快適に移動できます。日比谷方面から会場に向かう場合は、「日比谷門」「新幸門」からも車椅子でのアクセスに問題はありません。

有楽門周辺の路面は改装済み

昨年と同様に、第二花壇には5か所段差解消スロープが設置されました。2019のスロープは木製ですが乗降箇所の段差が小さく、車椅子での移動が楽になっています。

第二花壇の段差解消スロープ

スロープの通路幅には余裕はなく、反対側から人が来ると車椅子では通行できません。

第二花壇の段差解消スロープ

花壇内の未舗装路面は、多少のデコボコはありますが、ほぼ全展示を車椅子で見学することが出来ます。ただし雨上がりは車椅子ではつらい路面状況になります。路面は乾いている日の見学をお薦めします。

第二花壇の路面状況

ガーデン部門の展示やテントが並ぶ日比谷公会堂前の「にれのき広場」は、未舗装路面ですが車椅子での移動は可能です。

にれのき広場の路面状況

以前よりもデコボコや砂利が少なくなってきている印象を受けます。

にれのき広場の路面状況

ライフスタイルガーデン部門の展示や屋台が並ぶ「噴水広場」は、フラットな舗装路面なので車椅子で問題なく利用できます。

噴水広場はバリアフリー

噴水広場はバリアフリー

イベントが開催される「特設ステージ」は、車椅子から観覧できます。

日比谷公園ガーデニングショー2019

園周通路には「ミニガーデンショー」の展示があります。「日比谷公園ガーデニングショー2019」は、ほぼすべての展示を車椅子で鑑賞できます。

日比谷公園のバリアフリー状況を別稿で掲載しています。ご参照ください。 

皇居外苑北の丸公園 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

日本武道館などがある北の丸公園は、車椅子で散策できる公園です。現地のバリアフリー状況を紹介します。

田安門

皇居の北側にある一般公開エリアが「北の丸公園」です。九段下駅方面から「田安門」へ向かうルートと、竹橋駅方面から国立公文書館を越えて向かうルートがあります。どちらも傾斜が強い坂道を上るルートです。車椅子利用者は元気な介助者がいると安心です。

九段下からのルートの詳細は、別稿「九段坂公園・千鳥ヶ淵緑道 車椅子散策ガイド バリアフリー情報」もご参照ください。

竹橋駅は2020年にエレベーターが完成しました。ただし「大手町方面改札」からのバリアフリールートで、北の丸公園には遠い「気象庁前」交差点付近で地上にでます。

「清水門」からのルートは途中に「雁木坂」という江戸城遺構の段差ルートがあり、車椅子では通行できません。

公園内には3カ所有料駐車場があります。駐車場からは園内へはほぼフラットに移動できます。駐車場料金の障がい者減免制度はありません。

清水門

園内の主な散策路は、舗装路でアップダウンは少なく、車椅子で通行可能です。

園内の5か所の公衆トイレにはバリアフリートイレが用意されています。ずれも手入れが行き届いたトイレで、車椅子での園内散策に大きな問題はありません

最も新しいトイレ棟は、北の丸休憩所のトイレです。武道館よりの第三駐車場の近くにあります。

日本武道館「中道場棟」

2020年に増築された日本武道館の中道場棟はバリアフリー施設です。

日本武道館「中道場棟」

正面からみて左側が段差のないアプローチです。

日本武道館「中道場棟」

2021年3月現在では、レストランと2ショップが営業しています。

日本武道館「中道場棟」

いずれも車椅子で利用できます。

日本武道館「中道場棟」

中道場の中に、バリアフリートイレが4室用意されています。

日本武道館「中道場棟」

中道場が解放されている時間帯は、自由に利用できます。

日本武道館「中道場棟」

バリアフリートイレが4室ならぶ光景は、めったに見られません。

武道館の中道場

個室のサイズや設備機能は、4室がそれぞれ違うトイレです。

中道場が解放されている時間帯は、自由に利用できます。

おそらく一般利用はできない運用ではないかと思われますが、中道場と大道場の中間地点に、身障者用駐車区画があります。

日本武道館「中道場棟」

北の丸公園内にある科学技術館は、バリアフリーではありません。館内に一般利用出来るエレベーターはなく、スタッフの操作で動く業務用エレベーターの利用になります。またエレベーターは地階へはつながっていません。入館料の障がい者減免制度とバリアフリートイレはあります。

科学技術館

北の丸公園は総面積19.3ha。確認されている植物は743種、キノコ類が206種、鳥類57種、昆虫545種、爬虫類8種、両生類3種、陸生貝類が17種と公表されています。クワガタの生息が確認されている森林です。夏はアゲハチョウが歩道上で舞っています。ここは環境省管轄の国民公園です。飲酒は禁止。ボール遊び、バトミントンなども禁止です。

北の丸公園

園内には銅像や塔が多数あります。田安門の横の靖国通りから見える塔は「皇紀二千六百年植樹記念碑」。神武天皇即位から2600年という意味で、1940年のことです。

「品川弥次郎銅像」は明治維新の英雄です。

工芸館近くには「北白川宮能久親王銅像」。幕末の輪王寺宮にして明治の伏見宮。最後は近衛師団長として台湾で亡くなった皇族です。

園中央部に建つ「吉田茂銅像」は戦後の首相です。

吉田茂銅像

北の丸公園の歴史を紹介します。開園は1969年。昭和天皇の還暦を記念して整備された公園です。江戸時代からの公園ではありません。江戸時代は武家屋敷でした。

明治から昭和にかけては近衛師団の兵営地で多くの建物があり、戦後に森林公園に改修されました。

芝生や池、里山風の緑地などは、すべて戦後の造営です。北の丸公園の森林はまだ若く、進化と深化を続けています。

北の丸公園

アクセスルートにアップダウンがありますが、北の丸公園は車椅子で散策ができます。

(本稿は2021年3月に加筆修正しました)

横浜市立金沢動物園 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

神奈川県横浜市の金沢自然公園は、激しいアップダウンがある地形です。中核施設の金沢動物園を中心に、車椅子からみたバリアフリー状況を紹介します。

金沢動物園

「金沢市民の森」や「横浜自然観察の森」などがある自然エリアの一角にある、約60万㎡の広大な敷地の公園が「金沢自然公園」です。金沢自然公園を拠点に、周囲の森まで続く複数のハイキングコースがありますが、これらは未舗装で段差があり車椅子では無理なコースです。

金沢自然公園

金沢自然公園は無料の「植物区エリア」と有料の「動物園エリア」に分かれます。

植物区エリアの半分以上は急斜面で、そこに大型遊具があるコーナーやバーベキュー場、梅林など様々な施設があります。このエリアは舗装された散策路が整備されていますが、急坂なので車椅子向きではありません。どこまで行けるかは、その人や介助者の体力次第です。

動物園エリア内は、すべて舗装された見学通路が整備されています。入口付近はフラットですが、その先はアップダウンがあります。一部傾斜が急な箇所があり、そこをクリア出来ないと園内の周回路を廻ることはできません。

したがって一般的な車椅子利用者の場合、「植物区エリア」の平坦な一部分と、「動物園エリア」を無理のない範囲で利用するのが標準的コースになります。

金沢自然公園

アクセスと駐車場の状況です。徒歩圏内に駅はありません。アクセスは車が便利です。

有料駐車場が2か所用意されています。駐車料金は障がい者減免制度があり、障害者手帳等の提示で無料に減免されます。

高速道路である「横浜横須賀道路」から直結する「高速側駐車場」と、一般道路から利用する「正面口駐車場」があり、車椅子での利用方法が大きく異なります。

「高速側駐車場」は上り線からの入庫、下り線への出庫しかできません。障害者減免を受けるには、入庫時に駐車料金支払い機の横にある緊急電話をかけて指示に従ってください。カメラ付きインターフォンではありません。後続の車が続き、電話連絡で時間がかかるのが迷惑な場合は、いったん前金制度に従って料金を支払い、動物園入口の発券所で返金を受けることも出来ます。駐車場には10台分程度の身障者用駐車区画があります。駐車場から公園入口までは、極端な傾斜路を通らずに移動できます。

高速側車場

一般道路から利用する「正面口駐車場」にはスタッフが常駐しています。駐車料金支払い機の手前で、スタッフに障害者手帳等を提示して車椅子利用を申告します。身障者用駐車区画は一般駐車場とは別に坂の上にあります。車両通行止めの柵をあけていただき、公園スタッフのバイクの誘導に従って坂道を上ります。公園入口とほぼフラットな高さの場所に、身障者用駐車区画が3台分用意されています。

正面口駐車場

一般利用者は正面口駐車場から公園入口まで、無料で利用できる「コアラバス」で上ることができます。現在のところ「コアラバス」は車椅子乗車が出来ない仕様です。

「コアラバス」が運行される正面口駐車場から公園入口までの坂道は、細い舗装路で車のすれ違いが出来ません。そのため来園して坂を上るときは、公園スタッフが運転するバイクの誘導を受けます。帰るときは、坂上のバス停から出発した「コアラバス」の後ろについて坂を下ります。

バリアフリートイレの状況です。園内各所にバリアフリートイレが用意されています。現時点で10カ所あります。バリアフリートイレがないトイレは、動物園エリア内の「アメリカ休憩所」の階段の下にあるトイレだけです。

今回取材時の状況では、トイレによって設備更新の状況がバラバラで、ウォシュレットなど付加設備のあるトイレもあれば、老朽化が目立つトイレもありました。チャック出来た限り、ユニバーサルベッドのあるトイレは見つかりません。

障害者用トイレの状況

植物区エリアのバリアフリー状況です。駐車場から公園入口に向かうと、最初にあるトイレ休憩施設が「にこにこプラザ」です。駐車場からここまでのルートおよび「にこにこプラザ」周辺はほぼフラットで、車椅子で問題なく利用できます。

にこにこプラザ

そのままフラットな舗装通路を進むとカフェやショップが入る「ののはな館」があります。ドアは手動ですが館内はフラットで、車椅子で利用できます。館内にバリアフリートイレがあります。

ののはな館

「ののはな館」から動物園エリアに向かう通路は、多少のアップダウンはありますが車椅子で通行可能です。

動物園エリアに向かう通路

「こども広場」や「梅林」、「うきうき林」などがあるゾーンは、車椅子では辛い急坂を下ります。

動物園エリアに向かう通路

動物園エリアのバリアフリー状況です。横浜市立金沢動物園は有料の施設ですが障がい者減免制度があり、障害者手帳等の提示で本人と介助者2名まで入園料が無料に減免されます。入口の発券所で障害者手帳等を提示して無料入園券を発券していただく運用です。

動物園エリアのバリアフリー状況

入口から「なかよしトンネル」を通ります。トンネル内はフラットで、車椅子で通行できます。

なかよしトンネル

トンネルの先「わくわく広場」の周辺や「アフリカ区」は、ほぼフラットです。車椅子で問題なく利用できます。

アフリカ区

「オセアニア区」に行くには坂道を上ります。元気な介助者がいれば何とかなる坂道です。

オセアニア区

「オセアニア区」内のカンガルー舎に近づく見学ルートは、カンガルーの移動を防止するための2枚の手動ドアを開閉して出入りします。見学路はフラットな舗装路です。

「オセアニア区」内のカンガルー舎

コアラ舎内はフラットな構造です。車椅子で問題なく見学できます。

コアラ舎内はフラット構造

「ユーラシア区」と「アメリカ区」は、車椅子ではつらい急坂があります。

「ユーラシア区」と「アメリカ区」

急坂が始まる箇所の路面にサインがあるので、体力の範囲で無理なく利用して下さい。

「ユーラシア区」と「アメリカ区」

金沢自然公園は整備されていますが、車椅子では辛いアップダウンがあります。車で来園して、急坂を避けた無理のない移動範囲だけでも、車椅子で自然や動物を楽しむことが出来ます。

近隣にある豊かな自然に囲まれた山の中の施設「上郷森の家」を別稿で紹介しています。ご参照ください。

(本稿は2019年10月の取材に基づいています)