横浜港発祥の地「象の鼻地区」にある「象の鼻パーク」と「横浜港大さん橋国際客船ターミナル」は、車椅子で利用できる施設です。両施設のバリアフリー状況を紹介します。
「象の鼻パーク」
横浜開港150周年記念事業として2009年に開園した「象の鼻パーク」。関東大震災で崩壊したといわれる「象の鼻防波堤」を再現した施設です。
車椅子での山下公園からのアプローチは「山下臨港線プロムナード」を利用できます。山下公園の横からエレベーターで上がり、そのまま空中プロムナードを車椅子で進むと、「象の鼻パーク」の「開港の丘」にバリアフリーに行くことができます。

「象の鼻パーク」は、再整備工事で発見された明治期の遺構が保存活用され、現地には解説版が掲示されています。各遺構は車椅子で見学可能です。
「開港の丘」の「赤レンガ」方面に近い場所にあるのが「旧横浜税関倉庫の基礎」。明治20年代に建てられた、レンガ造り2階建て倉庫の基礎部分です。

スロープルートを下ると屋内施設「象の鼻テラス」があります。「象の鼻テラス」への入口は2か所あり、海側は手動ドア、陸側が自動ドア。車椅子では陸側のドアから入ると便利です。「象の鼻テラス」はバリアフリー施設で、バリアフリートイレがあります。

「象の鼻テラス」内にある、巨大な象の像は「時をかける象」、その名は「ペリー」。全長6m、全高2.6m、足のサイズは70cmオーバーです。
「象の鼻テラス」は「文化芸術創造都市クリエイティブシティ・ヨコハマ」を推進する目的で造られた文化観光交流施設。「ペリー」以外にも、クリエイティブな作品に出会えます。

「象の鼻テラス」から「開港波止場」へ向かう空間には、大きな「スクリーンパネル」が並んで設置されています。これらは夜景を演出する照明設備です。
「開港波止場」にある遺構は、「貨物線の鉄軌道と転車台」。岸壁から横浜税関への荷役を担ったもので、明治20年代に整備された施設です。この遺構の近くには「象の鼻地区の変遷」の解説版もあります。

再現された「象の鼻防波堤」は、「大さん橋」に大型客船が入港している時は、豪華客船を眺めるビューポイントになります。
「象の鼻防波堤」の遺構は「石積みの防波堤」。明治初期に造られ、関東大震災で沈下した石積み護岸の一部で、半分は海の中にあり、防波堤の一部分として機能させながら保存されています。

「横浜港大さん橋国際客船ターミナル」
エプロンと呼ばれる巨大な岸壁に大型客船が停泊する「大さん橋」は、2002年に造られた7代目です。

大さん橋の駐車場は、駐車料金の障がい者減免制度があり無料に減免されますが、週末はすぐに満車になります。

長さ450m幅110mという巨大な施設なので、移動距離はありますが、大さん橋はバリアフリー設計で車椅子での利用は可能です。バリアフリートイレは屋内に複数用意されています。

1Fは駐車場、2Fは出入国ロビーとイベントホール、3Fは屋上公園「くじらのせなか」です。
「くじらのせなか」の歩道は、傾斜はありますが車椅子で散策可能です。氷川丸・山下公園を、みなとみらい地区を、車椅子から見渡すことが出来ます。

大さん橋では様々なイベントが開催されます。
2017年から不定期に開催されているイベントは「横浜大さん橋マルシェ」。普段は立ち入り禁止の大型客船が停泊するエプロンに、屋台形式の物販店やキッチンカーが約200出店。海沿いにフリーテーブル席を大量に配置。相当の混雑でも、車椅子で苦にならないスペース的な余裕があります。

「象の鼻パーク」と「横浜港大さん橋国際客船ターミナル」は、車椅子で利用できるバリアフリー施設です。そして混雑時でも車椅子で苦労しない、スペース的な余裕があります。
横浜港大桟橋の近くにある博物館「シルク博物館」のバリアフリー状況を別稿で掲載しています。ぜひご覧ください。
(本稿は2019年3月に加筆しました)