東京都板橋区は商店街が多いエリアです。大山駅を中心に南側に伸びるのが「ハッピーロード大山商店街」、北側にあるのが「遊座大山商店街」で、再開発された「板橋区役所」まで続きます。
ハッピーロード大山商店街、遊座大山商店街、板橋区役所のバリアフリー状況を紹介します。
「ハッピーロード大山商店街」
東京を代表する元気なアーケード商店街です。全長500m超。商店街内の通路は、幅に余裕があり全域フラット路面。自転車は降りて押して歩くルール。自動車は原則通行禁止。アーケードなので雨の日も安心。車椅子で散策、買い物ができる商店街です。
バリアフリートイレは、「コモディイイダ」の1階に設置されています。店舗への出入りもバリアフリーです。店舗は商店街の川越街道寄りにあります。
安くて美味しいお刺身で有名な「渡辺鮮魚店」。大山駅のすぐ近くにある、ハッピーロードを代表する有名店です。このお店が入るビルが建て直され、今では2Fがファミレス、3Fにはカルチャースクールが入るビルになっています。
1F「渡辺鮮魚店」の横に、バリアフリー対応のトイレが1つ設置されています。現地には「トイレを利用するお客様は、店員に声をかけてください」という掲示があります。
歴史のある商店街です。このハッピーロードが川越街道で、江戸時代から商店が並ぶ街道筋でした。戦前にはすでに商店街で、戦後は闇市から始まり復興。1961年には「歩行者天国」が実施された記録があります。日本初の歩行者天国と言われています。
1978年にアーケード完成。このタイミングで「ハッピーロード大山商店街」という名称になりました。
1994年には、商店街として日本で始めて共通ポイントカードを導入しました。当時としては画期的なシステム化です。
現在でも空き店舗はほとんど見かけません。夕方の時間帯は大変な人通りになります。休日は大賑わいの商店街です。
「遊座大山商店街」
遊座大山商店街は、1950年頃から商店街としての活動記録があります。商店街らしい雰囲気が残るストリートで、店舗の密度は大山駅に近づくほど高い状況です。
アーケードはありません。青空商店街です。チェーン店と地元単独店が、ほどよくまじり合っています。商店街の通路は広く、車椅子での通行は余裕があります。
全体的にバリアフリーに配慮された店舗は少ない状況です。出入口に段差、狭い店内、階段のみの2階店舗など、車椅子では利用しにくい店舗が多数あります。
遊座大山商店街の中に、安心して利用できるバリアフリートイレは見当たりません。
商店街の中央部に「板橋区立文化会館」があり、この中にはバリアフリートイレがあるのですが、イベント開催時しか正面玄関が開きません。スーパー「ビッグA」がありますが、店内には来客用のトイレはありません。他にバリアフリートイレがあるかもしれない施設は「都税事務所」です。
商店街の北側の終点にある板橋区役所内には、バリアフリートイレがあります。
「板橋区役所」
板橋区役所の南館の再開発が完了して、バリアフリーになりました。
区役所の開庁時間であれば、板橋区役所南館のバリアフリートイレが利用できます。板橋区役所南館の屋上は「屋上庭園」になっていますが、多少緑化した屋上で、眺望はよくありません。
区役所1FにレストランやCVSが入りました。営業は平日の日中の開庁時間に限定されます。車椅子では少々面倒なルートになりますが、区役所と都営三田線駅は直結しています。
大山駅を中心にした商店街は、車椅子で散策できます。
東京都江東区の人気商店街「砂町銀座商店街」を別稿で掲載しています。ぜひご覧ください。
(本稿は2016年3月に取材に基づいています)