東京都立川市の「昭和天皇記念館 」は、陛下のお人柄と昭和の時代を偲ぶ、車椅子で観覧できるワンフロアでフラットな記念館です。現地のバリアフリー状況を紹介します。
2005年に開館した「昭和天皇記念館」は、国営昭和記念公園内「花みどり文化センター」の中にあります。有料の施設ですが、障害者手帳の提示で本人と介助者1名の入館料が無料に減免されます。記念館はワンフロアで館内はフラットな構造です。車椅子での利用に大きな問題はありません。
ただし記念館内にはトイレがないので、「花みどり文化センター」のバリアフリートイレを利用してください。
「昭和天皇記念館」の展示は、陛下のお人柄や研究成果などの紹介と、昭和の皇族および昭和の時代そのものを紹介しています。
大物の展示物としては、昭和28年から使用された「御椅子」や、昭和42年から使用された「御料車」など。陛下と陛下が生きた時代そのものを感じる展示物です。昭和21年から使用されたお召列車の模型の展示もありました。マッカーサーと並んだあの有名な写真の展示もあります。
規模はそれほど大きくもない記念館です。今回取材時は、館内にお一人、とても上品な印象の紳士がガイドスタッフとして佇んでいました。陛下の幼少時、皇太子時代、そして戦前戦中の展示があります。歴史的な知識により理解が深まります。不明な点は、ガイドに解説をお願いできます。
入口にある受付がミュージアムショップも兼ねています。とても小さなショップですが、カレンダー、メモ帳などなど、数多くのオリジナル商品が並びます。商品をチェックすることをお薦めします。
「昭和天皇記念館」がある「花みどり文化センター」は無料のバリアフリー施設です。その時々のイベント展示などもあるのでご覧ください。
センターの屋上は緑化された「浮遊の庭」。エレベーターが2系統あり車椅子で行くことができます。「浮遊の庭」からは昭和記念公園立川口方面に、スロープでバリアフリーに移動可能。車椅子で広域に散策できます。
車利用の場合「昭和天皇記念館」専用駐車場はなく、昭和記念公園立川口駐車場の利用になります。公園駐車場は障害者手帳の提示で駐車料金が無料に減免されます。
立川口駐車場の身障者用駐車区画から「昭和天皇記念館」までは、300mほどの距離です。横断歩道を渡る地上ルートと、前出の「浮遊の庭」経由で向かうブリッジルートがあります。どちらも距離はほとんど変わりません。
昭和天皇に関わる資料公開され、関連する書籍も数多く刊行されました。ある程度の知識をもって見学をすると面白い施設です。「昭和天皇記念館」は車椅子で利用できる施設です。
「昭和記念公園日本庭園」を別稿で掲載しています。ご参照ください。
(本稿は2018年1月の取材に基づいています)