山梨県北杜市長坂町に、江戸時代に造営された湧水を農業用水として均等に3地域に分ける「三分一湧水」があります。現在は昭和19年に改修された三分一湧水を無料で見学することができますが、未舗装路と段差路を通るので車椅子観光向きではありません。三分一湧水の近くに、資料館、農産物直売所、蕎麦処がある「三分一湧水館」があり、車椅子で見学や買い物ができます。
三分一湧水館には広い来館者用の無料駐車場があり、身障者用駐車スペースが設けられています。

駐車場から見て、右が3階建ての資料館、中央部が農産物直売所、左側が「そば処三分一」です。駐車場よりも一段高い位置に並んで建っています。
車椅子では農産物直売所棟前の舗装スロープを上がります。距離は短いですが、角度はややきついスロープです。下りるときは車椅子を後ろ向きにしたほうが安全なスロープです。

このスロープを上がり、農産物直売所のエントランスに向かう次のスロープを通行します。このスロープは緩やかな傾斜です。

資料館と蕎麦処へは、農産物直売所の中から横に移動します。車椅子での3施設の出入口は農産物直売所棟です。農産物直売所棟にバリアフリートイレがあります。スペースはやや狭い個室でシンプルな設備のトイレです。

最初に資料館を紹介します。農産物直売所棟から連絡通路を通り資料館1Fへ移動します。農産物直売所棟のドアは、片開きで普通サイズ車椅子が通行できる幅があります。資料館エントランスまでフラットな構造です。

資料館は入館無料で、1Fと2Fが展示室、3Fは展望ホールです。各フロア内はフラットな構造です。

資料館はエレベーターが1基あり車椅子で上下階移動できます。エレベーターのかごは一般的なサイズで、普通サイズの車椅子と介助者2~3名が乗り込めます。

展示室内はフラットな構造でスペースに余裕があります。1Fは水資源に関する展示解説が中心です。

2Fは三分一湧水に関する展示解説になります。中央部が吹き抜け構造のため、展示面積は1Fのほうが広い資料館です。

三分一湧水は武田信玄公が造営を指示したという説がありますが、史実ではありません。

3Fの展望ホールは側面がガラス張りで、富士山ビュースポットです。

農産物直売所は中規模なお店で、店内通路は車椅子が通行できる幅が確保されています。地元八ヶ岳高原の新鮮野菜や果物と、八ヶ岳高原に数多くある菓子、パンなどの名店の商品が並びます。

「そば処三分一」は地元産そば粉から作った手打ちそばの名店です。店内は座敷席が多くテーブル席は少ないお店で、テラス席は動かせるベンチ椅子のテーブル席です。席を選べれば車椅子で利用できるお店です。

三分一湧水の現地見学は車椅子では無理のない範囲に限られますが、三分一湧水館は車椅子で見学、買い物、食事ができるバリアフリーな施設です。
近隣にある「平山郁夫シルクロード美術館」を別稿で掲載しています。ぜひご覧ください。
(本稿は2022年9月に執筆しました)