神奈川県横浜市金沢区の野島公園は、横浜市で唯一の自然海岸線が残る公園で、旧伊藤博文金沢別邸は無料開放されています。車椅子からみた現地のバリアフリー状況を紹介します。
対岸には八景島シーパラダイスがある、海沿いの公園です。入園は無料、横浜市が管理しています。
シーサイドライン「野島公園」駅から徒歩5分の案内です。
駐車場は第一と第二の2か所があり、駐車料金の障がい者減免制度があります。公園管理事務所に行き手続きをすると駐車料金が無料に減免されます。管理事務所の営業時間外、あるいは事務所にスタッフが不在な場合は、駐車場精算機横の電話をかけて管理センターの指示に従ってください。現時点ではカメラはないので、電話の声による指示になります。
公園散策路のバリアフリー状況です。駐車場を起点にする海岸沿いの散策路はほぼフラットな舗装路で、車椅子で通行できます。
自然海岸線が残る「野島海岸」へは舗装されたスロープがあり、浜の手前までは車椅子で行くことができます。海岸は砂浜です。
公園中央部の高台は展望台です。そこに上るルートは急坂で、車椅子では苦戦します。
高台部の下部には、戦時中に戦闘機を隠す目的で掘られた「掩体壕」が現存し、海岸沿いの散策路から車椅子で見学できます。
「掩体壕」の先へ進むと有料予約制のバーベキュー場があります。車椅子での利用は可能な構造の施設です。
公園内3カ所の公衆トイレにバリアフリートイレが用意されています。
今回取材時の状況では、設備はユニバーサルベッドがあり、清掃は行き届いていました。しかしトイレットペーパーはありません。破損や盗難の被害が多く撤去した、と掲示されています。
旧伊藤博文金沢別邸のバリアフリー状況です。園内にある施設で、明治の建築物を2009年に再建した施設です。その当時まで残っていた箇所は改修して復元、無くなっていた箇所は新築して復元されました。入場は無料です。
庭園部と建物内が公開されています。
庭園部の散策路はフラットな舗装路で、車椅子での利用は可能です。
建物内は靴を脱いで階段の玄関を上がります。館内にも段差箇所があります。
館内の新築復元部に、バリアフリートイレがあります。
野島公園はアップダウンがある箇所や未舗装の箇所を避けて、フラットな舗装路を選べば車椅子で散策できます。旧伊藤博文金沢別邸は、庭園部は車椅子で散策できます。
金沢自然公園にある「横浜市立金沢動物園」を別稿で紹介しています。ご参照ください。
(本稿は2019年10月の取材に基づいています)