埼玉県加須市の利根川沿いにある「加須未来館」は、車椅子で利用できる複合施設です。施設の内容と現地のバリアフリー状況を紹介します。
施設の概要です。「加須未来館」はスーパー堤防の上に建ち、雄大な利根川の流れと、周辺の自然環境を眺望できる施設です。ゴールデンウィークの加須市恒例イベント「ジャンボこいのぼり」の会場はすぐ近くです。
館内にはプラネタリウム、天体観測室、科学実験室などがあります。また農産物加工室、調理実験室、レストラン、産直ショップなど食に関わる施設があります。
アクセスは車です。50台以上を収容する無料駐車場があります。一般駐車場はスーパー堤防の下にあり、そこから加須未来館へは階段を上がります。道なりに堤防の上まで進むと、そこにも駐車場があります。身障者用駐車区画が2台分と、一般駐車区画が10台分程度あります。
堤防の上の駐車場から館内へは、スロープを通り、フラットな動線で車椅子で移動できます。
加須未来館は3フロア構造で、屋上部の一部が「屋外観察スペース」になっています。エレベーターがあり車椅子での1Fから3Fまでの上下階移動は可能ですが、「屋外観察スペース」へは階段のみです。各フロア内はフラット構造で、車椅子での利用は可能です。
バリアフリートイレは1Fと2Fに用意されます。1Fのバリアフリートイレは、内部が変形構造で一部出っ張っている箇所があり、また手摺りが固定式のなので、大型の車椅子ではやや利用し難い構造です。
プラネタリウムの入口は1Fです。有料ですが観覧料の障がい者減免制度があり、本人と介助者1名が無料に減免されます。プログラムは土日で1日3回の上映。平日は1回です。
1Fの「レストランコスモ」は、フラットでスペースに余裕がある可動式テーブル席を配置したセルフサービスレストランで、車椅子で利用できます。加須名物のうどんメニューなどがあります。
エントランスから広がる「交流ホール」には、宇宙に関わる展示物が置かれています。フリースペースは農産物直売所のような売り場として活用されています。
2Fは実験室などがあるフロアです。他にテラスがあります。
3Fが「天体観測室」です。傾斜型のドームで、現地の案内では車椅子のまま宇宙観測が出来ると紹介されています。
「加須未来館」は、雄大な利根川の流れを楽しめる、車椅子で利用できる複合施設です。
(本稿は2021年2月に加筆修正しました)