神奈川県川崎市の川崎大師平間寺は、車椅子で参拝が出来る寺院です。現地のバリアフリー状況と、車椅子参拝での注意点を紹介します。
「表参道」から「仲見世通り」、そして「大山門」から「大本堂」の前までは、すべてフラットな舗装路面で、車椅子での移動に問題はありません。
「大本堂」の正面は10段ほどの階段がありますが、正面右側に段差迂回スロープが用意されています。本堂は車椅子でお参りができます。
「大本堂」横の「お護摩受付所」の近くに、バリアフリートイレが用意されています。また「信徒休憩所」の男女別トイレの入口にもバリアフリートイレがあります。
アクセスルートのバリアフリー状況です。川崎大師駅から徒歩でアクセスする場合は、数多くの商店が並ぶ「表参道」から「仲見世通り」を通るルートが一般的です。車椅子での移動に問題のないルートです。
近道をするなら「ごりやく通り」から「西解脱門」を抜けます。このルートも車椅子で通行可能ですが、「ごりやく通り」は歩道の幅が狭く、商店の数が多くはありません。
車でアクセスする場合、700台を収容する参拝者用無料駐車場があります。
駐車場は「東門前駅」の北にあります。そこから徒歩で踏切を渡り大師様へ向かいます。
無料駐車場または「東門前駅」からの徒歩ルートは「東門前駅商店街」を通ります。この商店街は、アップダウンはありませんが道が狭く、歩道が未整備で、車の通行があります。車椅子での移動に気を遣うルートです。
門前の仲見世通りはフラットな歩道路で、車椅子での通行に大きな問題はありません。
大師様名物は「久寿餅」と当て字する葛餅と、飴、そしてダルマ。仲見世通りはそれらに加え、お団子やお煎餅などが楽しめる商店街です。
気を付けるのは原則食べ歩き禁止であること。店内のイートインコーナーが狭く、車椅子での利用に苦戦する店舗があります。美味しいものをその場で食べたい時は、車椅子で利用できるスペースの確認が必要です。
「大山門」から境内に入ります。
境内全域がバリアフリーではありません。メイン通路を外れると、砂利道、ゴツゴツした石畳みなど、車椅子では苦戦する箇所が多々あります。
例えば「不動堂」の拝殿は段の上でスロープはありません。「稲荷堂」の参拝は、短距離ですが砂利路面を進みます。「つるの池」方面は、全路面が車椅子で苦戦する未舗装路です。
車椅子での境内移動は、舗装されたメイン通路上に限られます。
車椅子で参拝できるパワースポットを紹介します。
境内には「八角五重塔」や「祈りと平和の像」、「北の湖敏満像」そして数多くの「碑蹟」などがあります。
車椅子で参拝が出来るパワースポットの一つが、美の神様「しょうづかの婆さん」です。場所は西解脱門から境内に少し入ったところ。大本堂からなら不動堂の先を右折して進みます。小さな祠のなかに「しょうづかの婆さん」が納まっています。見た目は不気味ですが、美肌美顔、若返りにご利益がある美の神様です。大本堂のお札所では、「しょうづかの婆さんお札」があります。参拝してお札をいただけばご利益があるそうです。祠の前はデコボコがある石畳みですが、車椅子で近付くことは可能です。
商店街の「表参道」にある「馬頭観音堂」は縁結びの神様です。表参道は歩道が整備されているので、車椅子での通行に大きな問題はありません。「馬頭観音堂」では、赤い布に好きな人の名前を書いて結びます。
正月三が日などの混雑期は、参拝ルートが一方通行に規制されるなど、特別体制が組まれます。
そのような時期は、車椅子利用者は誘導していただけます。「迷子センター係員にお申し付け下さい」と案内されています。
川崎大師平間寺は、メイン通路を外れなければ車椅子でお参りが出来ます。駐車場からの徒歩アクセスは、狭い道に注意して通行して下さい。
東京都足立区の「西新井大師」を別稿で掲載しています。ご参照ください。
(本稿は2021年1月に加筆修正しました)