千葉県市川市の「道の駅いちかわ」は、農産物直売コーナーが小さく、フードコートはない、新しいスタイルの道の駅です。
2018年4月に開業した「道の駅いちかわ」は、同年6月に開通した地下を走る「外環道」の上の道から入る施設です。もちろんバリアフリーな施設です。バリアフリー上の特徴を詳しく紹介します。
24時間利用出来る独立型トイレ棟は、デザイン建築といってよい建物です。木材を強調した棟の天井は高く、内部のスペースはゆったり、バリアフリートイレは完全独立個室が一つ、他に男女別トイレ内にもスペースに余裕のある個室があります。
そして女性トイレ内だけではなく、男性トイレ内にも、赤ちゃんおむつ替えスペースの用意があります。
身障者用駐車区画はトイレ棟近くに2台分設けられています。屋根付きタイプで、トイレ棟と施設棟両方向に庇が続くので、雨の日も濡れずに利用できます。
「都心に一番近い道の駅」として、新しいスタイルを模索している道の駅です。野菜売場は「メルカートいちかわ」は小さな販売コーナー。むしろ行徳の海産物コーナーなど、千葉産物販コーナーが目立ちます。
フードコートはなく、トラットリアが出店。キッチンカーが出店する日もあります。そしてカルチャースクールがあります。
独立型トイレ棟の裏側から、歩行者用の一般道出入口があります。施設内にはレンタサイクルが1日500円で営業。駐輪場の用意もあります。地域住民のための施設でもある、という施設設計意図が伝わります。
車椅子利用者からみたバリアフリー情報とは離れますが、施設設計上の大きな特徴として、大型車両の駐車スペースを重視し、小型一般車両の駐車エリアと完全に区分しています。トラックの休憩に優しい配慮です。この立地の道の駅として、正しい在り方だと感心しました。
新しいスタイルを模索している「道の駅いちかわ」は、バリアフリーレベルは最高級な施設です。
千葉県の道の駅全29か所を別稿でまとめて紹介しています。ぜひご覧ください。
(本稿は2018年11月の取材に基づいています)