和歌山県 道の駅龍神 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

和歌山県竜神村の「道の駅龍神」は、清流日高川を見下ろすテラス席がある道の駅で、龍神温泉から少し離れた山中、高野龍神スカイラインの起点にある道の駅です。現地のバリアフリー状況を紹介します。

周囲には商業施設は何もありません。大自然の真ん中に建つ施設で、愛称は「ウッディプラザ木族館」。その名の通り地元の木材を使い、龍をイメージしてデザインされた建物です。

圧巻なのは玄関にある樹齢350年の巨木。他にも大径木を柱に多用。建物自体が木の魅力にあふれています。

スカイラインの道脇に建つ施設です。一般駐車場は建物の横のスペース。身障者用駐車スペースは、建物の入口前、道路脇にあります。車の後部から車椅子で乗降する場合、乗降箇所が車道にはみ出るほどの身障者用駐車スペースです。空いていれば一般駐車区画で乗降したほうが安全かもしれません。

施設入口は段差で迂回スロープあり。やや狭くて傾斜があるスロープですが、一般的な車椅子での入館に大きな問題はありません。

独立棟のトイレがあり、バリアフリートイレが併設されています。また施設内にもトイレがあり、ここにもバリアフリートイレが用意されます。施設自体は経年劣化がありますが、屋内トイレの設備は更新されて綺麗なウォシュレット付きの便器が備えられています。

道の駅としては一般的なサービス構成で、物販コーナーに観光情報コーナー、そして食事処があります。

ここは清流日高川沿い。食事処にはテラス席があり、川を見下す絶景を楽しめます。特別なバリアフリー面での配慮があるわけではありませんが、車椅子でも何とか利用できるテラス席です。季節の良い好天の日であれば、テラス席から絶景を楽しめます。

道の駅龍神のすぐ横に、魅力的な吊橋があります。吊橋の上から眺める清流日高川は格別ですが、道から吊橋に向かう箇所が段差があり、車椅子では吊橋には行けません。

龍と木がテーマの道の駅。秘境感溢れる絶景が魅力です。駐車区画を慎重に選ぶのが、道の駅龍神を車椅子で利用する際のポイントです。

(本稿は2018年6月の取材に基づいています)

車椅子利用者に優しい 高野山のバリアフリーな駐車場とトイレ

世界各国からの観光客が訪れる高野山。信仰の山ですが、観光地としての整備が進んでいます。車椅子で行く高野山。高野町の取り組みにより、親切なスタッフがいる無料駐車場と綺麗な公衆トイレがある、身体障がいのある人にやさしい観光地です。現地の状況を紹介します。

壇上伽藍

○観光ポイントに無料駐車場を整備

高野山へのアクセスは車が便利です。高野町が観光ポイントに無料駐車場を整備しています。混雑時に開放する臨時駐車場もあります。

そして駐車場に誘導スタッフを配置して、円滑な運用を実現しています。誘導スタッフに車椅子利用の旨を相談すると、その時点での最適な場所に誘導していただけます。

高野山

○奥の院へは中の橋駐車場

奥の院に近いのは中の橋駐車場。広くて整備された駐車場です。入口にスタッフがいるので、車椅子利用を相談してください。身障者用駐車区画は奥の院参道にもっとも近い場所に確保されています。そこが満車の場合、その時点での最適な場所に誘導していただけます。

中の橋駐車場のトイレは綺麗です。特に2フロア構造の立体自走駐車場1Fのバリアフリートイレは綺麗なトイレです。

車椅子で行く高野山~奥之院バリアフリー情報

奥の院の詳しいバリアフリー情報は、別稿「高野山 奥之院 車椅子参拝ガイド バリアフリー情報」を参照してください。

○金剛峰寺や壇上伽藍へは金剛峰寺前駐車場

スタッフが常駐する高野山第二のパーキングは金剛峰寺前駐車場です。金剛峰寺や壇上伽藍方面へは、この駐車場を利用します。

ここでも車椅子利用を相談してください。満車の場合でも、その時点での最適な手段を教えていただけます。

金剛峰寺第二駐車場には、バリアフリートイレしかない公衆トイレがあります。このトイレも綺麗な公衆トイレです。

車椅子で行く高野山~金剛峯寺バリアフリー情報

金剛峰寺の詳しいバリアフリー情報は、別稿「高野山 金剛峯寺 車椅子参拝ガイド バリアフリー情報」を参照してください。

○中央案内所横のトイレ

もう一つのお薦めトイレは、宿坊協会中央案内所横の公衆トイレ。このトイレも設備がよくとても綺麗です。お土産店や飲食店が多いエリアなので、ショップ散策の際のトイレ利用にお薦めします。

根本大塔

○トイレには故障や汚れの連絡先が掲示

高野町が管理している公衆トイレには「故障や汚れがあればここに連絡してください」と、町役場の電話番号が掲示されています。

高野山

もちろん完璧なバリアフリー環境ではありませんが、高野山は基本的な観光インフラが整備され、親切な観光案内スタッフが相談に乗ってくれます。高野山には車椅子利用者に優しい駐車場とバリアフリートイレがあります。

(本稿は2018年6月の取材に基づいています)

和歌山県 棚田あらぎ島 車椅子観光ガイド バリアフリー情報

和歌山の観光スポット、和歌山県有田川町の「棚田あらぎ島」の車椅子からみたバリアフリー状況を紹介します。

「棚田あらぎ島」は国の重要文化的景観指定日本の棚田百選。展望台から美しい棚田あらぎ島の全景を楽しめます。小さな展望台ですが、車椅子で利用できるフラット設計です。ベンチがあるので健常の人も、座って棚田の風景を鑑賞できます。展望台にはトイレや売店などはなにもありません。展望スペースがあるだけです。

アクセスは車が便利です。展望台の横に、無料の身障者用駐車スペースが1台分だけ用意されています。車椅子利用者は、ここを目指すことお薦めします。

身障者用駐車スペースに先客がいた場合、展望台から50mほどの場所に無料駐車場があります。路面は未舗装ですがスペースは10台以上収容できます。駐車場から展望台までは、それほどきつい傾斜路ではありません。

展望台は小高い丘の上。丘の下の道路沿いに「道の駅あらぎの里」があります。トイレや飲食はこの道の駅を利用してください。

道の駅に車を停めた場合、展望台までは700mほど上り坂を進みます。元気な人なら車椅子で行くことも十分可能です。

展望台に直行するなら1台分の身障者用駐車スペースを狙い、もし先客がいたら丘の上の未舗装駐車場利用。周辺散策を楽しみたい元気な人は道の駅から。このようなアクセスルートがあります。

あらぎ島には現在大小54枚の水田があり、総面積は2.4ha。6軒の農家が耕作しているということです。開墾されたのは江戸初期の明暦元年、という記録が残っています。およそ360年の歴史がある棚田です。

まるで島のように突き出した独特の景観です。舌状あるいは扇状とよばれる地形は、有田川の蛇行により形成された河岸段丘です。見えているカーブに沿って、川が流れています。

「あらぎ島」に行くには、国道480号線を利用します。徐々に整備が進んでいますが、まだまだ狭くて車の通行に苦労する箇所がある国道です。特に東側からアクセスすると、その傾向が強いので、運転に慣れていない人は注意をしてください。

独特の景観です。写真よりも現地は美しい。国の重要文化的景観指定、日本の棚田百選の「あらぎ島」は車椅子から景観を楽しめます。

(本稿は2018年6月の取材に基づいています)