東京都世田谷区の「二子玉川公園」は、車椅子での利用に配慮がある区立の無料公園です。現地のバリアフリー状況を紹介します。

多摩川沿いにある広さ6.2haの大きな公園です。2013年4月にオープンし、2015年4月に拡張工事が完成しました。元は自動車教習所やゴルフ練習場があった場所です。

二子玉川駅方面から「二子玉川ライズ」を経由して、そのまま連絡橋がビジターセンターの3Fに連絡し、センター内のエレベーターを利用して1Fへ下りることが出来ます。

園内には車椅子での移動に困る段差路や急な傾斜路はありません。

日本庭園が整備され、その中には明治時代の書院が移設されています。

庭園も書院も、車椅子での利用が可能です。

バリアフリートイレは、ビジターセンター内に1つ、園内2か所の独立棟トイレにそれぞれ1つ、合計3つ用意されています。

二子玉川駅からは徒歩9分の案内です。車椅子で問題なく移動できるフラットな舗装路を通ります。
来園者用の公園駐車場があります。収容23台小さな駐車場で、その内3台が身障者用駐車区画です。

駐車料金の障がい者減免制度があります。出庫の際に精算機にある連絡ボタンを押して管理事務所を呼び出し、精算機に設置されているカメラに向かって障害者手帳等を提示すると駐車料金が無料に減免されます。入庫時間は8:30~18:30、出庫は24時間可能です。
この駐車場の身障者用駐車区画が満車の場合、ビジターセンターの業務用駐車スペースの利用ができる場合があります。

利用条件は、そのスペースが空いていること、二子玉川公園の利用が目的であること、身体障害者手帳の保有者の利用であることです。二子玉川公園駐車場の料金精算機に詳しい案内と連絡先および連絡方法が掲示されています。

ビジターセンターのバリアフリー状況です。ビジターセンターの3Fには、テーブルと椅子の休憩コーナーがあり、公園スタッフが常駐しています。
前出の通りビジターセンターにはエレベーターが1基あります。1Fは土足厳禁の休憩所で、横になって休憩が出来ます。飲食も可能です。そして授乳室、バリアフリートイレがあります。2Fは災害時のための備蓄倉庫で、一般の利用はできません。

二子玉川公園には複数の「広場」や「森」「遊び場」があります。その中でバリアフリー面で特筆すべき施設は「日本庭園 帰真園(きしんえん)」です。バリアフリーが追求された日本庭園です。

ビジターセンター3Fの横にある「帰真園」入口から園内に入り、緩い下り坂のスロープ通路を進みます。

周遊式日本庭園です。世田谷の、あるいは多摩川の自然が表現された日本庭園の世界を散策できます。

視覚障がいの人のために、草花を触って楽しむ花壇の「万人花筵」、手で触って石の感触を楽しめる「手触り石」が用意されています。

帰真園とは、日本の自然に帰る、日本の文化の原点を学ぶ、人としての真に帰る、という意味が込められているとのこと。利用は開園時間内のみ、休園日もある庭園なので、開園状況を確認して利用してください。

帰真園の中に区の文化財「旧清水邸書院」が移築されています。無料で書院内部の見学ができます。段差のある建物ですが、車椅子で内部見学は可能です。

入口に「車椅子の人は呼んでください・・・」という案内があります。インターフォンで連絡をすると。車椅子の人が書院内に入ることが出来るように、公園スタッフが介助をしていただけます。

ただし書院のスペースと耐荷重の問題で、車椅子での見学は同時に2名までに制限されています。公開日は限定的です。利用の際にはスケジュールを確認してください。

「旧清水邸書院」の近くにある出口から庭園の外に出ると、その先が「ビジターセンター」の1Fになります。ここで「ビジターセンター」のエレベーターを利用して3Fに行けば、車椅子で全く坂を上ることなく利用できる庭園です。

公園に用意された車椅子利用者のためのバリアフリー設備を2つ紹介します。
「水飲み」は車椅子で足元まで入るバリアフリー仕様です。いわゆる公園の水飲みですが、車椅子からでも利用者しやすい形状に工夫されたユニバーサルデザインです。一般的な公園の水飲みは、車椅子では簡単に利用できません。

遊具広場には「車椅子用の砂場」があります。テーブルの上に砂場がある遊び道具です。車椅子の子供のために用意されていると思われます。

世田谷区立二子玉川公園は、バリアフリーを追求した公園です。
(本稿は2019年11月の取材に基づいています)