東京都千代田区、神田駿河台の明治大学アカデミーコモンの地階にある、車椅子で利用できる施設です。現地のバリアフリー状況を紹介します。

一般来場者用の駐車場はありません。駿河台の傾斜地に建つビルで、歩道からビルのエントランスに向かうと段差があります。

一部分だけ段差なくエントランスに行ける箇所があるので、車椅子利用者はそこからアクセスしてください。

アカデミーコモンの1Fフロアはフラットで広々しています。大学の総合案内所があり、昼休みや休憩時間などは席を外しますが、原則としてスタッフが常駐しています。

地階へは健常者はエスカレーターを利用します。

車椅子利用者は、大学関係者用のエレベーターを利用してB1へ向かいます。エレベーター利用の旨を総合案内所に申告してください。

B1に「明治大学博物館特別展会場」と「阿久悠記念館」、そしてバリアフリートイレがあります。特別展会場はおおよそ50坪ほどの広さで、会場に入るとほぼ全体が見渡せます。近年の実績では、年間で8本ほどの特別展・企画展が開催されます。有料展もありますが、入場無料の特別展・企画展がほとんどです。会場はフラットで、車椅子で問題なく利用できます。

阿久悠記念館のバリアフリー状況です。小さな記念館で、壁面と中央展示台を使い7つの展示コーナーが展開されています。記念館の入口外側にはヒット曲のレコードジャケットが展示されています。「ドーナッツ盤」のシングルレコードのジャケットです。車椅子から見ることができる壁面展示です。入場は無料です。受付がありスタッフが常駐していますが、記帳をする必要はありません。

最初のコーナーは「阿久悠と明治大学」。阿久悠氏は明治大学文学部OB。在学中のエピソードや卒業後の大学との交流の紹介。
次のコーナーは「生きっぱなしの記」。阿久悠氏の生涯の業績をマクロ的に紹介。
3つ目のコーナーは「歌もよう・人もよう」。阿久悠氏の自筆原稿、作品としてのレコード、書籍、映像などの紹介。このコーナーに展示されている資料は、遺族から明治大学に寄贈されたものです。寄贈された資料は全部で約1万点になります。
4つ目のコーナーは「阿久悠の書斎」。仕事場であった自宅の書斎の再現です。これも実際に使用されていた遺品です。
次の5つ目は特別展示コーナーで、テーマを設定し、寄贈された資料を随時入れ替えて展示します。
6つ目のコーナーは「明大歌謡史の系譜」。歌謡曲業界に関わる、明大OB達の紹介です。
最後のコーナーは「阿久悠の歌」。作詞した代表曲を検索して視聴できるジュークボックスです。室内の展示はすべて車椅子で見学できます。
阿久悠氏の遺族から、明大へ1万点の資料が寄贈されたのが2010年。「阿久悠記念館」の開設が2011年。この年は明大130周年なので、130周年記念事業という扱いになりました。作詞した曲は5,000曲余。シングルレコード売上枚数は、6,800万枚超と紹介されています。

B2明治大学博物館常設展会場のバリアフリー状況です。B1とB2間は、「明治大学博物館」専用のエレベーターが1基あります。

以前は「商品博物館」「刑事博物館」「考古学博物館」と3つ別々にあった博物館が、統合されて「明治大学博物館」の常設展となっています。フラットでスペースに余裕がある会場で、車椅子での見学は可能です。

前身であるそれぞれの博物館の歴史は80年以上ということ。3博物館合計で30万点以上の資料を所有。その中から約2,000点が常設展で展示されています。
「商品」とは、陶磁器、漆器、染色品などの伝統的工芸品のこと。これらの実物と、文化的背景、材料と製造技法、歴史などが紹介されています。特に地方の知られざる伝統的工芸品の展示に力が入っている印象。馴染の無い生産地の、知らないブランド品が鑑賞できます。
「刑事」は、刑事事件に関する法律や捜査方法、取り調べ手法、裁判などの歴史の展示。江戸時代から明治時代の日本のものから、古代ローマ、古代中国、中世ヨーロッパなどのものまで。特に目を引くのは「拷問」や「処刑」の道具。他ではなかなか見る機会の無い展示物です。
「考古」は、その名の通り。石器時代から古墳時代を中心に、遺跡などから発掘された石器や土器などの展示。明治大学考古学専攻の研究成果の展示です。大学が発掘して、重要文化財の指定されている出土資料が数多く展示されています。
B2の常設展会場には、ボランティアのガイドスタッフが常駐しています。希望をすれば展示内容の詳しい説明を聞くことが出来ます。

2004年に誕生したバリアフリー施設です。日曜祝日、お盆期間と年末年始などは閉館します。またコロナ禍以後、開館スケジュールが変わることがあるので、最新情報を確認して利用してください。
東京のユニークな博物館を別稿でまとめて紹介しています。ぜひご覧ください。
(本稿は2022年9月に加筆しました)