群馬県甘楽町、城下町小幡の「楽山園」は、園内の半分程度は車椅子で散策できる大名庭園です。隣接する「長岡今朝吉記念ギャラリー」とあわせて、現地のバリアフリー状況を詳しく紹介します。

楽山園の由来です。織田信長の次男、織田信雄から織田宗家が城主の小幡藩。「楽山園」は、江戸時代初期に織田氏によって造られた「池泉回遊式」の「借景庭園」です。
10年におよぶ復元工事を行い、2012年から一般公開されています。復元された大名庭園のエリア、藩邸の区割りや土塁が再現されたエリア、そして再現された長屋は資料館になっています。

アクセスは車です。楽山園の入口前に広い無料駐車場が用意されています。未舗装路面ですが、入口に近い場所に身障者用駐車区画が用意されています。堅くてフラットな路面なので、未舗装ですが車椅子での移動は可能です。

楽山園は有料の施設ですが障がい者減免制度があり、本人と介助者1名の入園料が無料に減免されます。出入口である「中門」の前にある「番所」が受付です。見学の記念に推定樹齢400年「甘楽町指定天然記念物 高橋家のムクロジ」の実を2ついただけました。
「中門」は段差構造です。車椅子では左側にある段差回避ルートを通り、園内へ入ります。

大名庭園エリアのバリアフリー状況です。「中門」から「土塁」の間を通ると、左手に「庭門」があります。「庭門」は段差構造をスロープ化しています。

その先は舗装された園内散策路が続きます。舗装路の幅は狭く、車椅子1台がギリギリです。舗装路は途中までで、車椅子で園内一周はできません。


お茶席がある「凌雲邸」は入口が段差で靴を脱いで利用します。

また借景を楽しむ高台の「梅の茶屋」へは階段路を通ります。
この「梅の茶屋」及び周辺の高台部が楽山園の絶景ポイントですが、決定的な段差あるいは通行困難な未舗装傾斜路があるので、車椅子で上ることは困難です。

藩邸エリアのバリアフリー状況です。再現されているのは「土塁」と「井戸」で、建物の区割りは路面に線で再現されています。したがってフラットで広い空間が広がっています。車椅子での移動や見学は可能です。


長屋の中のバリアフリー状況です。再現された「拾九間長屋」の内部は、小幡藩や楽山園に関わる資料展示と、小幡の町の紹介ビデオがリピート放映されています。


出入口はスロープがあり、長屋内は土足のままで利用できます。車椅子での出入り、展示物の鑑賞は可能です。この長屋内にバリアフリートイレが用意されています。

長岡今朝吉記念ギャラリーのバリアフリー状況です。楽山園の出口専用「北裏門」から出ると、名誉町民を記念したギャラリーが正面にあります。ギャラリー来館者用の身障者用駐車区画が1台分用意されています。

ギャラリーそのものは入館無料で、展示室で有料の企画展が開催されます。カフェがあります。正面横の庭からのルートは段差がありますが、館内からはバリアフリーに利用できます。長岡今朝吉記念ギャラリーはバリアフリー仕様です。綺麗なバリアフリートイレが1つ用意されています。

借景を楽しめる高台へは車椅子では無理ですが、楽山園は多くのエリアを車椅子で利用できる大名庭園です。
城下町小幡にある「道の駅甘楽」を別稿で紹介しています。ご参照ください。
(本稿は2019年12月の取材に基づいています)







