朝霞市博物館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

朝霞市博物館 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

埼玉県朝霞市の「朝霞市博物館」は、2000年に開館した朝霞市の公共施設で、最低限のバリアフリーは確保されています。車椅子からみた現地の状況を紹介します。

朝霞市の歴史、民俗などを紹介する常設展と、企画展がある施設です。常設展の観覧は無料で、企画展も通常は無料です。他に、エントランスホール、休憩ができるラウンジ、市民ギャラリー、図書室、講座室、体験学習室などがある公共施設です。

アクセスは朝霞台駅などから徒歩15分の案内です。車椅子利用者は車の利用が便利です。22台を収容する無料駐車場があり、身障者用駐車区画はエントランス前に1台分用意されています。一般駐車場からエントランスまでは、やや傾斜がありますが、一般的な車椅子利用者なら通行できるレベルです。

常設展示の内容は4つに区分されます。最初の展示は「遺跡が語る朝霞」。古墳時代の遺構や復元住居、出土した土器石器などの展示です。

次の展示は「陸の道と水の道」。江戸時代「膝折宿」であった頃のジオラマ。戦前までの新河岸川の舟運の様子。東上線の開通から始まる朝霞の近代史などの展示です。

3つ目の展示は「水となりわい」。水車を利用した、伸銅工業が盛んであった頃の朝霞の紹介です。この博物館のために製作されたジオラマ、音声ガイド、復元設備など、価値のある展示物です。

今回取材時は休止中でしたが、4番目の展示は「朝霞の美術・工芸」コーナー。仏教美術を中心にした展示です。この4つの展示コーナーが1Fに連続的に配置され、車椅子でほぼすべてを観覧できます。

車椅子での利用上の注意点です。施設ハード面は、全体的にややくたびれていて、エントランスから開館以来の歳月を感じる佇まいです。バリアフリートイレはありますが、取材した時点ではトイレ設備はかなり古い状態でした。

段差が多くスロープ対応箇所が複数あります。館内の通路幅はやや狭く、他に観覧者がいると車椅子での移動に苦戦します。一般駐車場の駐車区画は狭く、車椅子向きではありません。

朝霞市博物館は車椅子で利用できますが、今どきのバリアフリー設計の施設ではありません。それでも、近隣の福祉施設からの来館者がとても多い博物館です。常設展示は、無料博物館としてはレベルの高い内容です。朝霞市博物館の展示室は、車椅子で観覧できます。

(本稿は2016年8月の取材に基づいています)