栃木県佐野市にある恐竜の祖先、ナウマンゾウ、ニッポンサイなど数多くの骨格復元展示がある観覧無料の博物館です。

1979年に旧葛生町の施設として発足し、2005年に佐野市の施設として博物館登録をしました。一般的な知名度は高くはありませんが、子供から大人まで、幅広い層にお薦めできる本格派の博物館です。
鉱物から古生代、中生代の生き物、そして現在の自然までを、本物の化石やはく製で学ぶことができます。

アクセスは葛生駅から徒歩8分の案内。また来館者用の無料駐車場があります。HPではすぐ近くにある「葛生伝承館」の駐車場の利用が推奨されています。

葛生伝承館の駐車場には身障者用駐車スペースが1台分設定されています。

駐車場から葛生伝承館の外壁に描かれたフレスコ画を鑑賞しながら、歩道だけを通り、佐野市葛生化石館へ車椅子で移動できます。

葛生化石館は「葛生文化センター」の1Fにあります。

葛生文化センターの前庭には、面白い展示物があります。館内に入る前に見学してください。下の写真は巨大な「さざれ石」です。葛生地域は、2億6千万年前に海底でつくられた石灰岩層の上にあります。

次の写真は「石筍」。鍾乳石から滴り落ちる石灰水が11万5千年をかけて、高さ1.5ⅿ、周囲3.2ⅿに成長しました。

この施設は「石割り広場」。今回取材時は何もしていませんでしたが、そういうイベントが開催されるのかもしれません。

段差迂回スロープを上がり車椅子で文化センターエントランスへ進みます。

出入口は自動ドアで段差はありません。この先に受付があり、簡単な記帳を行います。

化石館の入口手前で、ティラノサウルスの模型「ティラノくん」が来館者をお迎えします。ティラノサウルスの最新の研究成果である、体に羽毛があったことが紹介されている展示です。

化石館に入館します。ここの出入口も段差のない自動ドアです。

展示室は大きく4つの空間に仕切られています。いずれの展示室も、段差のないフラットな構造でスペースに余裕があります。

葛生地域が海の中であった「古生代ペルム紀」の海底を再現したジオラマ。これらの生き物が大量の石灰岩を生み出しました。

恐竜の先祖になる爬虫類たちの復元骨格模型。これらの生き物の骨が化石となり発見されています。

「全国の石灰岩」を鑑賞しながら、「葛生層の世界」のコーナーに移動します。大きな動物の鼻が見えます。

アケボノゾウの復元骨格模型です。化石として発見されています。

下の写真は「ニッポンサイ」。全身がそろって産出した日本で唯一の標本。貴重なものです。佐野市会沢町で発見されました。

ニッポンサイの全身骨格化石は、まとまって埋まっていました。その再現展示があります。

これはクロサイの骨格。平成10年に死亡した現生の動物です。ニッポンサイと比較して、サイの進化が学べる展示です。

ヤベオオツノシカとナウマンゾウの骨格復元模型。このような大型動物がここに生息していました。

葛生の鉱山で発掘されたナウマンゾウの化石は肩の高さが150㎝。これまで発見された中で、世界最小のナウマンゾウであることが証明されました。

そして「現在の自然」の展示があります。現生動物の骨格とはく製です。

さらに同じフロアにある別室「葛生文化センター展示室」で、「里山の生きものたち」が展示されています。ここも観覧無料です。

はく製コレクターの個人が蒐集したコレクションの一部が展示されています。

展示コーナーは4パート。最初は「上流域に生きる野鳥と動物」。23点のはく製が展示されています。

次は「里山に生きる野鳥と小動物」。17点のはく製を展示。

3つ目は「水辺に生きる野鳥」。18点のはく製展示。

最後は「山に生きる野鳥と小動物」。16点のはく製が展示されています。幼児から大人まで楽しめる展示室です。

葛生文化センター1Fに、バリアフリートイレがあります。とても広い個室ですが、設備はシンプルでした。

隣接して新しい施設「佐野市葛生図書館」があります。ここには最新設備のバリアフリートイレがあります。

図書館へのルートです。葛生文化センターを出て、段差迂回スロープを下ります。

すぐ隣にある新しい建物が図書館です。フラットな舗装路面を車椅子で移動します。

図書館のエントランス近くにバリアフリートイレがあります。スペースは一般的なサイズの個室で、ウォシュレット付き便器、オストメイト、ユニバーサルベッドが備えられています。

佐野市葛生化石館は、無料施設とは思えないほど展示が充実しています。トイレは隣接する図書館のバリアフリートイレを借りることをお薦めします。
近隣にある「吉澤記念美術館」を別稿で紹介しています。ぜひご覧ください。
(本稿は2021年11月に執筆しました)