住所は東京都渋谷区神宮前。原宿竹下通りに近い場所ですが、境内は静かで落ち着いて参拝ができます。車椅子での参拝に配慮がある神社です。現地のバリアフリー状況を紹介します。
原宿駅から徒歩3分の案内です。竹下通りは混むので、HPでは別ルートが推奨されています。
車利用の場合は、境内に隣接して有料の東郷パーキングがあります。また明治通りにはパーキングメーターが設置されています。ただし数は少なく、満車確率が高いエリアです。
原宿駅側から、または明治通り側から、どちらからアクセスしても、上り坂を通ります。それほど傾斜はきつくはないので、一般的な体力がある車椅子利用者および介助者であれば、なんとかなる坂道です。
表参道は明治通り側から始まります。大きな鳥居があり、その先には「神池」がある庭園エリアがあります。この庭園を抜けて境内に向かうルートは、最後が階段路になります。車椅子では移動できる範囲をみて、元に戻ります。そして庭園の横の坂道を上がります。
境内の手前にある手水舎は、段差解消済みで車椅子で利用できます。
その先は境内に上がる階段を回避する折り返しスロープを上がります。
やや傾斜が強いスロープなので、現地には「車椅子の人は介助が必要です」と掲示されています。一般的な体力の介助者がいればクリアできる傾斜レベルです。
境内への入口には、東郷家の家紋と菊の紋が取り入れられた重々しい神門があります。この門の下の段差は、段差解消改修されています。
神門を通過すると正面に1964年に再建された社殿があります。境内は砂利路面ですが、門から拝殿前までは、舗装路が整備されています。
賽銭箱がある参拝所は6段の上です。ここにスロープはありません。車椅子では段の手前からの参拝になります。
境内にはほかに「海の宮」社があります。車椅子で参拝できます。
社務所へは砂利路面を通行しますが、それほど深い砂利ではないので、少し無理をすれば車椅子で通行できます。
社殿には「Z旗」が掲げられています。
一対の狛犬は、独特の表情が面白い。
境内の外には、海軍特別少年兵の殉国碑。
潜水艦の殉国者の碑とそれを守るユニークな狛犬。
そして裏参道につながります。
裏参道の鳥居の先を左方面に進むと、竹下通りの真ん中付近につながります。
人格者であった東郷元帥は、自分が神格化されることを生前拒否していたとも伝えられます。今や都心の一等地になった原宿の東郷神社は、スロープなどによる段差解消と舗装路面が整備された、車椅子参拝に配慮がある社です。
原宿にある浮世絵専門美術館「太田記念美術館」を別稿で掲載しています。ぜひご覧ください。
(本稿は2020年5月に執筆しました)