東京都調布市仙川町にある美術館です。東京アートミュージアム(略称:TAM)が建つ「松原通り」は、安藤忠雄氏が設計して建築物が並ぶ「安藤ストリート」。TAMも安藤忠雄氏の設計です。
「気軽に芸術や文化に親しみ楽し」むことを目的に、TAM創立者などが理事を務める「一般社団法人プラザ財団」の企画、主催による展覧会が定期的に開催されています。常設展はありません。
アクセスは仙川駅から徒歩4分の案内。周囲はアップダウンが少なく、松原通りは歩道が整備された道。車椅子での通行は可能です。身障者用も含めて来館者用の駐車場はありません。近隣に有料駐車場は複数あります。
松原通りは都市計画道路。「安藤ストリート」は、計画道路の周りに取り残されることになった、細長い土地、変形した土地を活用した安藤建築が建ち並ぶ道。TAMも細長い敷地に建てられた美術館です。2004年に開館しました。
TAMの出入口は自動ドアで段差はありません。ドアは広くはありませんが、一般的なサイズの車椅子は通行できます。
ドアの先に受付窓口があります。ここで観覧料を支払い入館します。
その先に引き戸のトイレが1つあります。
車椅子が入るスペースがある、手すり付きのトイレです。オストメイト、ユニバーサルベッドはありません。
その先から展示スペースになります。下の写真は少し狭い導入部の展示スペースです。
そこを抜けると、高い天井の細長い展示スペースに出ます。
館内は3フロア構造で、上下階移動は階段のみ。車椅子では1Fだけの観覧になります。
メインの展示フロアは1Fです。床面はフラット。フロア内は車椅子で観覧できます。
コンクリート打ちっ放しの壁面や天井に、採光の窓がある構造です。
作品鑑賞と建築物の鑑賞を楽しめるアート空間です。
2Fへ上がります。2Fの展示スペースです。ここにも壁面に窓があり、光が入ります。
3Fからみた2F全体の様子です。
3Fはさらに狭い展示スペースです。
3Fから見下ろした1Fの風景。以上がTAMの全貌です。
松原通りの反対側に、似たようなデザインの建築「仙川アヴェニュー 南パティオ・北プラザ」がありますが、これは安藤忠雄氏の設計ではありません。写真はそこの1FにあるTAMの関連ギャラリーですが、手前に段差があり、段差回避スロープは見当たりません。
東京アートミュージアムは、階段しかない美術館です。それを理解した上で、車椅子で利用してください。
東京にある個性的な美術館を別稿でまとめて紹介しています。ぜひご覧ください。
(本稿は2021年8月に執筆しました)