栃木県那須塩原市の塩原温泉にある、有料の資料館、レストラン、売店と観光情報コーナーがある2フロア構造の観光施設で、隣接して無料の足湯と直売所があります。今回取材時は、直売所は冬季休業中でした。
塩原温泉街の中心地、箒川沿いにあり、塩原もの語り館のテラスから「紅の吊橋」につながります。
アクセスは車椅子が便利です。23台を収容する駐車場があります。紅葉の季節は満車になることが多いようです。
「おもいやり駐車スペース」が2台分設定されています。「栃木県発行の利用証をお持ちの方が利用できます」と注意文書が掲示されています。
駐車場から段差回避スロープを通行してエントランスへ向かいます。
スロープはなだらかで途中にフラットなスペースがある、バリアフリー法ガイドラインに準拠した構造です。
先に「紅の吊橋」のバリアフリー状況を紹介します。塩原もの語り館のテラスから、なだらかな角度の段差回避スロープを通り吊橋へ向かいます。
吊橋は少し傾斜がありますが、車椅子で渡ることができます。
反対岸の右側には共同浴場「もみじの湯」があります。バリアフリー仕様ではありません。
左側には釣り堀「見晴台マスつり場」があります。こちらもバリアフリー仕様ではありません。
紅の吊橋の上から、塩原もの語り館を眺めると、想像以上に奥行きがある大きな施設であることが分かります。
次に塩原もの語り館のバリアフリー状況を紹介します。出入口は段差の無い構造の自動ドアです。
もう一枚、自動ドアを通り館内に入ります。
エントランスホールには名産の「塩原大根」が吊り下がっています。
1Fには売店と観光情報コーナー、資料館受付、そしてバリアフリートイレがあります。トイレのスペースはやや狭い個室で、ウォシュレット付き便器が備えられています。
館内にはエレベーターが1基あります。普通サイズの車椅子が十分に収容できるサイズのかごです。
資料館のバリアフリー状況です。入館料は障がい者割引があります。受付で障害者手帳を提示して入館料を支払い、1Fの資料館入口から入館します。
塩原の自然と歴史民俗、そして塩原に縁がある文人や画家を紹介する資料館です。重厚な雰囲気がある素敵な資料館です。
展示はバリアフリー仕様。車椅子で観覧できます。
ゆとりある空間の重厚で雰囲気がある展示室です。大型ビジョンによる映像コンテンツの放映もあります。
内装も見る価値があります。展示室の高い天井は梁で装飾されています。
内部は2F までスロープを上がる構造です。スロープはなだらかで、途中にフラットなスペースが設けられています。バリアフリーガイドラインで推奨される見本のようなスロープです。
スロープの途中、箒川側に休憩室があり、川沿いの景観を楽しむことができます。
休憩室の上部は「箒川の清流」と名付けられたステンドグラスが飾られています。
様々な展示を鑑賞しながら、バリアフリースロープを2Fまで上がります。
踊り場にも様々な展示があります。
壁面には塩原温泉の歴史民俗を紹介する展示があります。
2Fまで上がり資料館を退出します。2Fのドアの先は、カフェレストラン「洋燈(ランプ)」。箒川沿いの景観を楽しめるお店です。可動式テーブル席があるので車椅子で利用できます。
そしてエレベーターで1Fへ下ります。
有料の資料館は、低廉な入館料から想像するよりもハイレベルな展示内容です。2Fカフェレストラン「洋燈」は雰囲気が良い素敵なお店です。塩原もの語り館は車椅子で利用できるバリアフリー施設です。
ネイチャーセンター「塩原温泉ビジターセンター」を別稿で紹介しています。ご参照ください。
(本稿は2022年4月に執筆しました)