東京都港区虎ノ門にある、高層ビル琴平タワーと一体化した構造の神社です。創建は1660年。讃岐丸亀藩の江戸藩邸にあり、毎月10日には江戸庶民に開放されていました。現在の姿になったのは2004年です。車椅子からみた現地のバリアフリー状況を紹介します。
虎ノ門駅から徒歩1分の案内です。参拝者用駐車場はありませんが、金刀比羅宮に面する裏側の一方通行路にパーキングメーターが設置されています。ここに停めれば境内のすぐ横です。
ビルの下および周囲の舗装されたフラットエリアが境内です。車椅子での移動に問題はありません。
ただし拝殿は4段の階段があります。車椅子では段の手前からの参拝になりますが、それほど距離はないので、大きな違和感なくお参りができます。社殿は1951年に再建されたものです。
またお末社の稲荷神社と縁結びで人気の結神社は、段差があるので車椅子での参拝は苦戦します。
桜田通り沿いの正面鳥居から参拝するルートで、境内の主な施設を紹介します。ビルと一体化したデザインの正面鳥居は、周囲の巨大な現代建築物に負けない威風堂々たるシンプルな構造です。
その横には大きな社号碑が建ちます。
参道を進むと手水舎があります。手を伸ばせば車椅子で利用できる構造です。
その先には神楽殿。江戸時代のなごりで毎月10日に神楽が奉納されます。
本殿の正面には彫り装飾が素晴らしい「銅鳥居」。
1821年に奉納された指定文化財です。
その足元には1864年奉納の御百度石。こちらも指定文化財です。
その先にもう一つの手水舎。車椅子で利用可能な構造です。
そして裏鳥居があります。こちらもとても立派な鳥居です。
通路は社殿の横側までつながります。石灯篭が並ぶ地点が終点です。
虎ノ門金刀比羅宮は、ビル一体型のバリアフリー仕様ながら江戸の信仰を今に伝える、車椅子で参拝できる神社です。
車椅子で参拝できる東京の神社仏閣を別稿でまとめて紹介しています。ぜひご覧ください。
(本稿は2020年5月に執筆しました)