五百羅漢像で有名な神奈川県小田原市の玉宝寺は、バリアフリーではありませんが、少し無理をすれば車椅子でお参りができます。
※2022年1月現在、コロナ対策で拝観は中止になっています。再開を確認してお参りしてください。
伊豆箱根登山鉄道の五百羅漢駅のそば。小田急線の足柄駅からも300mほどの距離です。
参拝者用の無料駐車場があります。正門からみて右手にある未舗装の空き地が駐車場です。駐車区画がない空き地ですが、整然と駐車すれば50台から60台は駐車可能です。路面は固く、極端なデコボコはないので、車椅子での乗降や移動は可能です。

一部分舗装された路面があります。駐車スペースとして利用できるのかは、はっきりとは分かりません。

この駐車場の中央部に、小型の石仏が建っています。現地に石仏に関する解説はありません。

未舗装路面を移動して玉宝寺の正門に向かいます。

門の前の傾斜路には、3cmほどの小さな段差がありますが、車椅子でもクリアできるレベルです。

この段差をクリアすれば、本堂の前まで、ほぼ問題なく車椅子で進むことができます。

お堂の手前まで、段差の無い舗装路が続きます。

駅名にもなっている五百羅漢。小田原観光案内にも必ず載る有名なお寺ですが、観光的な対応は何もありません。お札やお守り、おみくじ、なども何もありません。参拝は無料です。

参道の横には鐘楼と石塔。

歴史を感じる石仏や地蔵にお参りします。

本堂前の段差は段差解消スロープが設置されています。

原則として、本堂の扉は閉まっています。木製の重々しい横開きの扉です。五百羅漢を拝観しに玉宝寺を訪れて「今日は開いていなかった」と思い帰る人がいるそうです。この扉を開けてよいのか悩む雰囲気ですが、開門時間内であれば参拝者が開けて構いません。今回参拝時は、本堂の扉の右側は鍵が閉まっていて、左側だけが開閉できるようになっていました。
本堂の扉を開けると、賽銭箱と「防犯のため録画しています」という掲示板が見えます。そして本堂いっぱいに五百羅漢像の圧巻の姿。正確には526体の羅漢像が鎮座しています。写真撮影可で、本堂の中に入ることが出来、近づいて羅漢像を見ることができます。
ただし本堂の入口床面には20cmほどの段差あり、車椅子では本堂内に進むことは出来ません。扉の外側から本堂内の羅漢像を拝観します。

小田原市の観光情報によれば、羅漢像の高さは最小24cm、最大60cmということ。一体一体、お顔、表情、ポーズが違います。小田原市指定の重要文化財です。
玉宝寺は、1534年建立と伝承されています。五百羅漢像が製作されたのは、1730年から1757年。その後江戸時代に地震で損壊したそうですが、修復されて現在に至ります。
羅漢像が有名ですが、玉宝寺の境内は苔むした趣のある風情があります。原則日没時に鍵が閉まり、門が閉ざされます。朝の開門は6時です。
本堂内へは車椅子で入ることは出来ませんが、未舗装路面と小さな段差があるルートを通り本堂前まで行けば、小田原玉宝寺の五百羅漢像は車椅子から拝観することができます。
秀吉が城を建てた石垣山の「一夜城公園」を別稿で紹介しています。ご参照ください。
(本稿は2022年2月に加筆修正しました)