原宿 太田記念美術館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

原宿駅から徒歩5分、東京都渋谷区にある浮世絵専門の美術館です。ラフォーレ原宿とは協会通りを挟んで隣接しています。

太田記念美術館

収蔵品は約15,000点で、常設展はなく企画展が開催されます。2022年度は年間7本の企画展が開催される予定です。

太田記念美術館

開館は1980年でバリアフリーな美術館ではありません。地下1階、地上2階建ての構造ですが、エレベーターはなく階段のみです。地下は一般用トイレと手ぬぐい専門店、2階は展示室です。車椅子では1階の展示室のみ観覧可能です。バリアフリートイレはありません。

エントランスは段差解消されています。車椅子で入館可能です。

太田記念美術館

出入口は手動ドアですが、今回取材時は開放されていました。

太田記念美術館

太田記念美術館の観覧料は障がい者減免制度があり、本人と介助者1名が100円引きになります。また車椅子利用者は、1階展示室は無料で観覧できます。展示室は1階、2階ともに壁面展示で、作品が展示可能なスペースは両フロアともにほぼ同じです。車椅子では全展示品の約半分を無料で鑑賞する観覧になります。

太田記念美術館

地下の手ぬぐい専門店「かまわぬ」へは、館内の階段とは別に外階段を利用することができます。車椅子では利用できませんが、約200種類の手ぬぐいと季節の和雑貨が販売されています。

太田記念美術館

太田記念美術館は、車椅子では1階だけが利用できます。危険があるため、車椅子を担ぎ上げての2階の利用は禁止されています。1階の展示室は無料観覧できます。

原宿から近い「明治神宮ミュージアム」はバリアフリー施設です。別稿で掲載しているので、ご参照ください。

(本稿は2022年5月に執筆しました)

WITH HARAJUKU(ウィズ原宿)車椅子利用ガイド バリアフリー情報

東京都渋谷区、原宿駅前に2020年に誕生した再開発商業施設です。新しいビルなのでバリアフリー仕様ですが、傾斜地にあることと、凝った内部設計のため、思わぬところに段差があり、またエレベーターが配置されています。車椅子やベビーカーで利用する上で、事前に知っていると役立つ現地の状況を紹介します。

WITH HARAJUKU(ウィズ原宿)

原宿駅方面からは、段差のない横断歩道と歩道を通り、移動できます。また地下駐車場があります。

WITH HARAJUKU(ウィズ原宿)

原宿駅から来た場合、最初にあるのはIKEAの1F入口です。多くの人がここからWITH HARAJUKU内に入ります。

WITH HARAJUKU(ウィズ原宿)

この入口は内側に2段の下り段差があります。観察すると、ほとんどのベビーカーの人は、強引に段差を越えて出入りしています。

WITH HARAJUKU(ウィズ原宿)

車椅子利用者はユニクロ店舗入口の先にある、メインエントランスまで進んでください。エスカレーターの横にある入口から、段差なくIKEAの1Fに入ることができます。

WITH HARAJUKU(ウィズ原宿)

メインエントランスの先にある資生堂への出入口は、上り6段の階段です。資生堂へもメインエントランス内からアクセスします。

WITH HARAJUKU(ウィズ原宿)

B1のユニクロは、2つの売り場に計3か所の出入口がある構造です。この内の1か所は段差のある出入口です。1FとB1をつなぐエスカレーターを下りて左側にある小さな出入口です。反対右側の大きな出入口には段差はなく、売り場はつながっています。B1ユニクロは、大きな出入口を利用してください。

WITH HARAJUKU(ウィズ原宿)

B1に竹下通り方面とつながる出入口があります。

WITH HARAJUKU(ウィズ原宿)

このルートは決定的な段差はありませんが、かなりの角度がある傾斜路です。

WITH HARAJUKU(ウィズ原宿)

坂道に強い人以外は、避けたほうが無難な出入口です。

WITH HARAJUKU(ウィズ原宿)

エレベーターは慣れないと使いこなせないかもしれません。メインエレベーターは施設中央部に1基。B2、1F、2F、3F、8Fをつなぎます。つまりB1は利用できません。

WITH HARAJUKU(ウィズ原宿)

B1へは1Fのスタバの横、B1はユニクロの横にある1FとB1をつなぐエレベーターを利用します。

WITH HARAJUKU(ウィズ原宿)

もう1基、1FとB1そしてB2をつなぐエレベーターが、別棟がある竹下通り方面よりにあります。

WITH HARAJUKU(ウィズ原宿)

このエレベーターは1FとB1はパブリックスペースに出ますが、B2はティーストア内に出る構造です。

いずれかのエレベーターを利用することで、どのフロアにも車椅子で移動することができる構造になっています。

WITH HARAJUKU(ウィズ原宿)

バリアフリートイレの状況です。3Fに1つバリアフリートイレが用意されています。ユニバーサルベッドはありません。赤ちゃん用スペースは別にあります。

WITH HARAJUKU(ウィズ原宿)

フロアマップによれば、ほかにB1とB2のティーストア内にバリアフリートイレがあるようです。今回の取材では、この2か所のトイレは現場確認ができていません。

WITH HARAJUKU(ウィズ原宿)

WITH HARAJUKU PARKは、2Fと3Fに広がるウッドデッキテラスです。

WITH HARAJUKU(ウィズ原宿)

フロア間は階段構造で、段差回避スロープはありません。車椅子では、それぞれのフロアへエレベーターを利用して移動する必要があります。

WITH HARAJUKU(ウィズ原宿)

2F、3Fともに、車椅子で移動できるフラットなスペースがあります。

WITH HARAJUKU(ウィズ原宿)

原宿駅を眼下にみる3FのART WORK周辺のテラスも、ウッドデッキテラスです。

WITH HARAJUKU(ウィズ原宿)

飲食店のテラス席は車椅子で利用できるフラットな構造です。

WITH HARAJUKU(ウィズ原宿)

以上の構造を理解して、WITH HARAJUKUを車椅子で利用してください。

原宿の「東郷神社」を別稿で掲載しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2021年3月に執筆しました)

原宿東郷神社 車椅子参拝ガイド バリアフリー情報

住所は東京都渋谷区神宮前。原宿竹下通りに近い場所ですが、境内は静かで落ち着いて参拝ができます。車椅子での参拝に配慮がある神社です。現地のバリアフリー状況を紹介します。

原宿東郷神社 車椅子参拝ガイド

原宿駅から徒歩3分の案内です。竹下通りは混むので、HPでは別ルートが推奨されています。

車利用の場合は、境内に隣接して有料の東郷パーキングがあります。また明治通りにはパーキングメーターが設置されています。ただし数は少なく、満車確率が高いエリアです。

原宿駅側から、または明治通り側から、どちらからアクセスしても、上り坂を通ります。それほど傾斜はきつくはないので、一般的な体力がある車椅子利用者および介助者であれば、なんとかなる坂道です。

原宿東郷神社 車椅子参拝ガイド

表参道は明治通り側から始まります。大きな鳥居があり、その先には「神池」がある庭園エリアがあります。この庭園を抜けて境内に向かうルートは、最後が階段路になります。車椅子では移動できる範囲をみて、元に戻ります。そして庭園の横の坂道を上がります。

原宿東郷神社 車椅子参拝ガイド

境内の手前にある手水舎は、段差解消済みで車椅子で利用できます。

原宿東郷神社 車椅子参拝ガイド

その先は境内に上がる階段を回避する折り返しスロープを上がります。

原宿東郷神社 車椅子参拝ガイド

やや傾斜が強いスロープなので、現地には「車椅子の人は介助が必要です」と掲示されています。一般的な体力の介助者がいればクリアできる傾斜レベルです。

原宿東郷神社 車椅子参拝ガイド

境内への入口には、東郷家の家紋と菊の紋が取り入れられた重々しい神門があります。この門の下の段差は、段差解消改修されています。

原宿東郷神社 車椅子参拝ガイド

神門を通過すると正面に1964年に再建された社殿があります。境内は砂利路面ですが、門から拝殿前までは、舗装路が整備されています。

原宿東郷神社 車椅子参拝ガイド

賽銭箱がある参拝所は6段の上です。ここにスロープはありません。車椅子では段の手前からの参拝になります。

原宿東郷神社 車椅子参拝ガイド

境内にはほかに「海の宮」社があります。車椅子で参拝できます。

原宿東郷神社 車椅子参拝ガイド

社務所へは砂利路面を通行しますが、それほど深い砂利ではないので、少し無理をすれば車椅子で通行できます。

原宿東郷神社 車椅子参拝ガイド

社殿には「Z旗」が掲げられています。

原宿東郷神社 車椅子参拝ガイド

一対の狛犬は、独特の表情が面白い。

原宿東郷神社 車椅子参拝ガイド

境内の外には、海軍特別少年兵の殉国碑。

原宿東郷神社 車椅子参拝ガイド

潜水艦の殉国者の碑とそれを守るユニークな狛犬。

原宿東郷神社 車椅子参拝ガイド

原宿東郷神社 車椅子参拝ガイド

そして裏参道につながります。

原宿東郷神社 車椅子参拝ガイド

裏参道の鳥居の先を左方面に進むと、竹下通りの真ん中付近につながります。

原宿東郷神社 車椅子参拝ガイド

人格者であった東郷元帥は、自分が神格化されることを生前拒否していたとも伝えられます。今や都心の一等地になった原宿の東郷神社は、スロープなどによる段差解消と舗装路面が整備された、車椅子参拝に配慮がある社です。

原宿にある浮世絵専門美術館「太田記念美術館」を別稿で掲載しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2020年5月に執筆しました)