三毳(みかも)不動尊は、栃木県栃木市藤岡町、東北自動車の佐野藤岡ICの近くにある真言密教の祈願寺です。「三毳山麓南にあるお不動さま」で、栃木県佐野市富岡町の「千手観音寺」の分院として平成10年に落慶・開山しました。山の麓にある傾斜立地のお寺です。
参拝者用の駐車場があります。三毳不動尊は、3つの高さに施設があるお寺で、駐車場が最も低い高さになります。ここから階段を上がるのが通常のお参りルートです。
車椅子では、駐車場から坂道の車道を上がります。坂道の傾斜角度はそれほど強くはありません。一般的な体力のある車椅子利用者、または介助者であれば上がることが出来る坂道です。この坂道で最も高い本堂の高さまで進むことができます。祈祷を受ける参列者の中に足腰が不自由な方がいる場合は、本堂の高さにある許可車両用の駐車場を1家族1台限定で利用できます。ただしお堂内へ入るには、階段を上がらなくてはなりません。
駐車場の上、二段目の高さに「水掛不動」と「銭洗不動」、そして「お授け大師」様がいらっしゃいます。
お不動様の横の矢印が書かれた駐車区画は、車祈祷所です。
同じ高さに「千手観音堂」があり、車椅子で堂内に入りお参りが出来ます。
この施設は、当初はお粥、旬の素材を使った天ぷらやけんちん汁、そば・うどん、甘味などがいただける「みかも茶屋」でしたが、現在は観音堂となり、十一面の顔と千本の手をもつ観音様が祀られ、また様々な仏像が展示販売されています。
本堂の高さに上がります。車椅子では本堂の段の手前からのお参りになります。
お守りや御朱印は本堂の横で受け付けます。段差回避箇所を進み、車椅子で窓口に近づくことが出来ます。
本堂と同じ高さにある「出世稲荷大明神」を祀る「開運堂」は、車椅子で参拝できます。
そして自由参拝ができる極楽閻魔堂。正面からみて左側が入口、右側が出口です。
屋内の中央部に閻魔様が祀られています。屋外からも参拝できます。
閻魔堂入口はやや狭いですが、普通サイズの車椅子は通行できました。閻魔堂の中に段差は無く、車椅子で参拝できます。
閻魔堂の横には「地蔵尊」が祀られています。静かに鐘を突いてお祈りします。
本堂の裏側の未舗装斜面には「石塔」や「水琴窟」などがあります。ここは車椅子では近づけません。
これより上の三毳不動尊境内の裏山は、これから造園をして行く予定ということです。境内には「仮称 三毳の杜 計画案」が掲示されています。
三毳不動尊は傾斜立地ですが、ほぼすべてを車椅子でお参りできます。そして新しいお寺でしか経験できない、参拝ができます。
隣接する「道の駅みかも」を別稿で掲載しています。ご参照ください。
(本稿は2021年11月に執筆しました)