群馬県富岡市の「富岡市美術博物館・福沢一郎記念美術館」は一つの施設の中に、企画展が開催される「企画展示室」、富岡市の歴史民俗を紹介する常設「郷土資料展示室」、富岡市出身の画家福沢一郎氏を紹介する常設「福沢展示室」、3つの機能がある美術館兼博物館です。
もみじ平総合公園内の傾斜地に1995年開館しました。アクセスは車が便利で来館者用の無料駐車場が複数か所用意されています。一般駐車場は最も美術博物館に近い駐車場でも、施設のエントランよりは一段低い位置にあります。

身障者用駐車場は、一般駐車場の先にあります。一般車両は通行禁止の表示がある道を、車椅子マークの誘導サインに従って進んでください。10台以上駐車できる駐車スペースがあります。身障者用駐車場からはフラットに美術博物館のエントランスに移動できます。

駐車場から舗装路面を移動します。駐車場は屋根がありませんが、エントランスへのアプローチには庇や屋根があります。

すぐに入口があります。最初のドアは手動ドアですが今回訪問時は開放されていました。車椅子で問題なく富岡市美術博物館に入館できます。

2枚目のドアはフラットな自動ドアです。富岡市美術博物館・福沢一郎記念美術館は観覧料の障がい者減免制度があり、本人と介助者1名が無料に減免されます。受付で障害者手帳等を提示して減免措置を受けてください。

展示室は2Fです。1Fホールの奥にバリアフリートイレとエレベーターがあります。

バリアフリートイレは一般的なサイズの個室で、ウォシュレット付き便器が備えられています。

エレベーターは原則車椅子利用者用です。

かごのサイズは一般的なサイズです。普通の車椅子と介助者2名は無理なく乗り込めます。

2Fへの通常ルートは階段です。デザインされた美しい階段です。

2F のロビーは円形の天井が美しいデザインです。文化施設らしい気品ある空間が広がります。

2Fはほぼフラットな構造で、一部の段差箇所には迂回スロープがあります。大きな窓の先は中庭で彫刻が屋外展示されています。

企画展が開催されている時の通常の観覧順は「企画展示室」、「常設展示室」、「福沢展示室1」、「福沢展示室2」、「福沢展示室3」、「郷土展示室」です。この観覧ルートでは「福沢展示室2」内で、車椅子で通行できる緩い角度の短いスロープを上がります。他の展示室はすべてフラットな構造です。郷土展示室の最後にある「富岡製糸場の再現ジオラマ」はトリッキーな面白い展示物です。期待してください。

この他に「市民ギャラリー」「視聴覚室」「創作室」「図書室」、資料の収蔵庫があります。富岡市美術博物館・福沢一郎記念美術館は、車でアクセスして身障者用駐車場を利用すれば、車椅子で問題なく観覧できる複合型文化施設です。
世界遺産「富岡製糸場」の詳しいバリアフリー情報を別稿で紹介しています。ぜひご覧ください。
(本稿は2022年7月に執筆しました)





