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塩船観音寺

「つつじ祭」で有名な東京都青梅市の塩船観音寺は、西暦650年頃に創建された古寺で、塩船の由来が「周囲の地形が小丘に囲まれ舟の形に似て」いるためと言われるほど、境内は傾斜地です。

塩船観音寺

アクセスは車が便利です。山門前に参拝者用駐車場がありますが、そこからの参道が坂道や階段路なので、車椅子利用者は境内にある「臨時駐車場」の利用が認められています。境内の細い車道を通行して臨時駐車場に車を進めてください。広い舗装路面の駐車スペースがあります。

塩船観音寺

本来は祈祷を受ける車両用の駐車場です。臨時駐車場には車両祈祷堂があり、その奥に護摩堂が建っています。裏山一面に植栽されているのはツツジです。

塩船観音寺

売店や休憩所がある信徒会館「善門閣」が臨時駐車場の横にあります。段差解消されているので、1Fは車椅子で利用できます。

塩船観音寺

重要文化財指定の本堂へは、臨時駐車場からでも舗装路の坂道を通行します。頑張れば車椅子で上がることができる傾斜角度と距離の坂道です。

塩船観音寺

下りは車椅子後ろ向きが安全な坂道です。本堂の高さよりも更に上に進む舗装通路は、車椅子では通行が困難な急坂です。

塩船観音寺

坂道付近から上を見上げます。車椅子では困難な急坂を上がれば、ツツジの群生の上まで上がることができます。

塩船観音寺

本堂と同じ高さに鐘楼があり、車椅子から見学できます。本堂と同じ茅葺屋根の鐘楼です。

塩船観音寺

茅葺屋根の本堂は車椅子では段の手前からのお参りになります。車椅子では困難ですが、有料で本堂の中を見学することができます。

塩船観音寺

本堂の横に内部参拝者用の靴箱と階段が用意されています。

塩船観音寺

本堂への本来の参道は階段路です。

塩船観音寺

下から見上げると20段ほどの石の階段です。

塩船観音寺

臨時駐車場から階段路の下の高さに車椅子で進める舗装路があります。傾斜路ですが何とか車椅子で進むことができます。

塩船観音寺

本堂よりも一段低いこの高さに手水舎があります。車椅子では近づきにくい構造です。

塩船観音寺

ここに「ぼけ封じ薬師如来」が祀られる「阿弥陀堂」があります。段の手前の石畳までなら、無理をすれば車椅子で上がることができます。

塩船観音寺

同じ高さに「弘法大師」像が祀られています。車椅子で近づいてお参りすることができます。

塩船観音寺

本来の参道の入口にある山門から阿弥陀堂などがある高さまでは、車椅子では通行できない階段路を通ります。車椅子で本堂と阿弥陀堂などがある高さに行くことができのは、臨時駐車場から坂道を通るルートだけです。

塩船観音寺

塩船観音寺の御本尊は、像身が1.4ⅿもある十一面千手観世音の木彫立像で、鎌倉時代の仏像と伝えられています。また本堂である観音堂は、室町時代に建立されました。いずれも数百年間、信仰され続けてきた歴史あるお寺です。

塩船観音寺

青梅の塩船観音寺は、つつじ祭期間以外でも、お参りに訪れる人が絶えない花と歴史の寺です。車でアクセスして臨時駐車場を利用すれば、車椅子で本堂、阿弥陀堂、弘法大師像にお参りができます。

東京のもう一つツツジの名所「文京つつじまつり」が開催される「根津神社」を別稿で紹介しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2022年5月に執筆しました)