千葉県茂原市の「茂原公園」は、桜とツツジの名所で、美術館と郷土資料館がある憩いの空間です。そしてコツをつかめば車椅子で散策できます。現地のバリアフリー状況を紹介します。

昭和初期に開設された歴史ある公園です。茂原駅からは約2kmの距離。アクセスは車が便利です。来園者用の駐車場は、国道128号線沿いの公園の東側にあります。第一駐車場には身障者用駐車区画が3台分用意されています。

ここからそれほど急ではない傾斜路を上がり公園内にアクセスできます。

他に公園の西側にある美術館・郷土資料館の裏側が、身障者や高齢者用の駐車場になっています。アクセスルートは住宅街を通る分かりにくい道ですが、分岐点には案内標識があります。美術館・郷土資料館を利用するなら、この駐車場の利用が便利です。

園内の道表山の山頂方面は階段路で、車椅子では行くことができません。桜の名所である「弁天湖」の周囲は車椅子で散策可能です。

湖の北側の散策路は全面的に舗装されています。

そのまま第一広場、第二広場方面まで続きます。

南側の散策路は、舗装路面が部分的です。ところどころ車椅子がガタゴトする未舗装路面になります。湖の中心に弁天様の祠があります。

そこにかかる「弁天橋」は、車椅子で通行できます。弁天様は車椅子でお参りできます。

弁天様の祠の横には、五月みどりさんの自筆で「生涯青春」と刻まれた、ハートの石碑が建っています。

茂原市立美術館と郷土資料館のバリアフリー状況を紹介します。公園の西側の高台に建つ施設です。

「弁天湖」方面から徒歩でアクセスすると、最後に上り坂があります。第一駐車場に車を停めた場合は、前出の美術館裏側の身障者用駐車場に車で移動すると、坂道を避けることができます。

エントランス前は階段ですが、段差回避スロープがあります。

館内は2フロア構造で、1Fに美術展示室が2室と郷土資料館1室があります。2Fは市民ギャラリーです。

館内はバリアフリー仕様で、美術館、郷土資料館ともに車椅子で問題なく観覧できます。

バリアフリートイレは1Fに1つ用意されています。設備的にはシンプルなトイレですが、綺麗に清掃されています。展示室内だけではなく、1Fロビーには、複数の美術品が展示されています。

茂原市立美術館・郷土資料館は1996年に開館しました。美術館と郷土資料館の複合施設は、全国でも珍しいということです。

茂原公園は北側散策路が舗装されています。美術館・郷土資料館はバリアフリー施設です。
(本稿は2020年7月に執筆しました)