足が悪い人のための 新宿区立 林芙美子記念館 見学ガイド

林芙美子記念館

東京都新宿区中井に、「放浪記」「浪雲」などで知られる作家林芙美子氏が、昭和14年に土地を購入して建設を始めた住居が保存公開されています。記念館はバリアフリー仕様ではありません。車椅子での見学は出来ない構造ですが、杖をついて短距離を歩ける人は、主要部を見学できる可能性はあります。有料の施設ですが入館料の障がい者減免制度があり、本人が無料に減免されます。

アクセスは中井駅から徒歩7分の案内です。来館者用の駐車場は身障者用も含めてありません。駅からのルートは極端なアップダウンはなく、林芙美子記念館の入口からが坂道になります。

林芙美子記念館

本来の門は階段構造です。記念館の入口はもう少し坂道を上がった場所にあります。

林芙美子記念館

記念館のエントランスは手すり付きのスロープ路です。その気になれば車椅子でも通行できます。

林芙美子記念館

林芙美子記念館は「生活棟」「アトリエ棟」「庭園」で構成されます。エントランスのアプローチの先に管理棟とトイレ棟があります。トイレは一般トイレのみでバリアフリートイレはありません。

林芙美子記念館

管理棟窓口で入館手続きをして、生活棟とアトリエ棟の間の通路を通り記念館内に進みます。路面は未舗装で石畳があります。車椅子には辛い通路です。

林芙美子記念館

庭園側に進むと、もっとデコボコが激しい路面になります。この路面を移動しながら、生活棟とアトリエ棟の内部を観覧します。それぞれのお部屋に解説掲示があるので、予習をしていなくても理解できます。林芙美子氏は昭和16年から48歳で亡くなる昭和26年まで、この邸宅に住みました。ここが終の棲家です。

林芙美子記念館

アトリエ棟は画家であった夫のために造られました。その中に展示室があり、林芙美子氏の資料が展示され、映像コンテンツが放映されています。展示室は階段を上がり、靴を脱いで見学します。

林芙美子記念館

林芙美子記念館は傾斜地にあります。裏山方面に階段路があり散策できます。下の写真は裏山からの景観で、手前が管理棟、左が生活棟、右がアトリエ棟です。

林芙美子記念館

林芙美子記念館は、駅からは車椅子で移動して、記念館内部は杖で歩行できる人は、見学ができる施設です。

なお新宿区には夏目漱石終焉の地に建つ「漱石山房記念館」があります。別稿で掲載しているのでご参照ください。

(本稿は2022年8月に執筆しました)