東京都青梅市御岳、河合玉堂が晩年を過ごした御岳渓谷に建つ美術館です。没後4年後の昭和36年に、全国の玉堂ファンなどからの寄付により建設されました。

平成23年に第二展示室を増設。あわせてバリアフリー改修がおこなわれ、車椅子で観覧できる美術館になっています。
最寄駅は青梅線の御嶽駅です。車の場合は近隣の提携有料駐車場の利用が便利です。玉堂美術館の観覧で、駐車料金が2時間無料になります。

駐車場に身障者用駐車スペースの設定は無く、駐車場から玉堂美術館までは約100ⅿの距離。この間のルートは、やや荒れた箇所と傾斜がある舗装路面ですが、慎重に進めば車椅子で移動できます。

多摩川上流、御岳渓谷沿いを進みます。川合玉堂が愛した素晴らしい景観を楽しめます。

メインエントランスは階段です。

段差回避スロープが設置されています。車椅子で通行できる傾斜角度のスロープです。

エントランスの外側に受付窓口があり、入館料を支払います。玉堂美術館は入館料の障がい者減免制度はありません。

エントランスのドアには段差はありませんが、その先に段差があります。車椅子ではスタッフの操作による昇降機を利用して段差をクリアします。

帰りも同じ昇降機をスタッフの操作で利用します。

バリアポイントはここだけです。昇降機で上がった先に第一展示室があります。フラットでスペースに余裕がある展示室です。

展示替えが年に7回ほど行われ、その季節に見合った玉堂作品が展示されます。

第一展示室前のロビーでは、玉堂を紹介する映像コンテンツの鑑賞が楽しめます。ロビーの壁には、玉堂晩年のポートレートが飾られています。

平成に建設された第二展示室はバリアフリーです。第一展示室から出てフラットな舗装通路を通り第二展示室へ移動します。その途中にバリアフリートイレがあります。スペースは一般的なサイズの個室で、ウォシュレット付き便器が備えられています。

第二展示室内もフラットな空間です。車椅子で問題なく作品を鑑賞できます。

第二展示室の隣が、復元された玉堂晩年の画室「隨軒」です。ここは外部からガラス越しに観覧します。

川合玉堂は人生の最後まで、御岳渓谷のこの画室で創作に挑み続けました。

そして画室の前には見事な石庭が設けられています。

石庭から御岳渓谷越しの風景も楽しめます。

お帰りには、美術館下にある石碑もご覧ください。

アクセスルートの路面がやや荒れていて、第一展示室へは昇降機を利用しますが、玉堂美術館は車椅子で観覧できる美術館です。
青梅市の花と歴史の寺「塩船観音寺」の詳しいバリアフリー情報を別稿で掲載しています。ぜひご覧ください。
(本稿は2022年1月に執筆しました)