東京都府中市の「府中市郷土の森博物館」は、四季折々の花や草木が楽しめる広い庭園と移築された古民家、そして博物館がある施設で、一部を除き車椅子で利用できます。現地のバリアフリー状況を紹介します。
アクセスは車が便利です。合計で約400台を収容する無料駐車場が用意されています。身障者用駐車区画は立体駐車場の1Fに14台分と、正門前駐車場には8台分が用意されています。
人気の施設で週末は駐車場が混雑します。立体駐車場は一般駐車場の入口から入るので、満車の場合は入庫に時間がかかります。
正門前駐車場は「観光物産館」の横から正門前に向った先にあり、身障者用駐車区画専用の入口があります。混雑日はスタッフが管理しています。車椅子利用の旨をスタッフに申告して入庫します。
府中市郷土の森博物館は有料の施設ですが、障がい者減免制度があり、障害者手帳の提示で本人と介助者1名の入場料が無料に減免されます。受付で障害者手帳を提示して減免措置を受けます。
博物館本館内にあるプラネタリウムは、別途に観覧料が必要な有料施設ですが、同じく障がい者減免制度があります。プラネタリウムはバリアフリー仕様で、車椅子で観覧できるスペースが8席分用意されています。
入園ゲートから緩い坂道を進むと、博物館本館のエントランスがあります。
エントランス周辺は、路面のデコボコを解消した通路や段差解消箇所があり、出入口は自動ドアです。車椅子での出入りに大きな問題はありません。
1Fはパブリックスペースです。半地下構造の場所に「特別展示室」と「プラネタリウム」などがあります。
階段を下りる構造ですが、段差回避スロープが用意されています。
1Fに2つバリアフリートイレが用意されています。
エレベーターに近い場所にあるバリアフリートイレには、ユニバーサルベッドが備えられています。
1Fにあるカフェはフラットで可動式のテーブル席です。車椅子での利用は可能です。
展示室は2Fです。通常ルートは階段ですが、1基あるエレベーターで上下階移動をします。常設展示室はフラットでスペースに余裕があります。
車椅子での見学に問題はありません。
企画展示室もフラットな構造です。2Fのトイレは一般用だけでバリアフリートイレはありません。
広い庭園があります。博物館本館に近いエリアには、古民家や旧府中市役場、旧府中郵便取扱所など、江戸時代から昭和初期に建てられた府中市の建物が移築保存されています。
茶室があるお庭への車椅子入口が用意されるなど、出来る限りのバリアフリー対策は施されていますが、ゴツゴツの庭や建物内の段差などがあり、車椅子での見学には限界があります。
古民家エリアの先は、梅園、モミジの滝、ロウバイの小径、ハナモモゾーン、ヒガンバナゾーン、ハギのトンネルなど、花木を中心にしたエリアです。アップダウンはありますが、舗装散策路は車椅子で通行できます。池には魚、木々には鳥たちが遊びます。
ヒガンバナの開花時の状況です。舗装通路からでも、綺麗なお花を楽しめます。
園内複数か所でヒガンバナが咲いています。
庭園内のトイレ3カ所にバリアフリートイレがあります。
府中市郷土の森博物館は、古民家エリアの一部を除き、車椅子で利用できるバリアフリー施設です。
都立府中の森公園内の「府中市美術館」を別稿で掲載しています。ご参照ください。
(本稿は2021年9月に加筆修正しました)