東京都豊島区、目白駅の近くにある「豊島区立目白庭園」は、住宅街にある入園無料の公立庭園です。車椅子で一周はできませんが、庭園を鑑賞することはできます。現地のバリアフリー状況を紹介します。
「目白庭園」は、目白の住宅街にある豊島区立の日本庭園です。1990年に造園された庭園で、「豊島区の都市化、国際化が進む中で、より潤いのある街づくりの一環として建設された」ということです。本格的な日本庭園ですが、入園は無料です。
門をくぐってすぐ左にトイレがあり、バリアフリートイレがあります。スペースは一般的なサイズの個室で、設備はシンプルなトイレです。
男女別一般トイレは和式です。
池の周囲を回遊する庭園です。入口からやや角度がある段差回避スロープを下ります。この坂は頑張れば車椅子でも通行可能です。
入口から池を四分の一周した地点に「六角浮き見堂」があります。庭園を眺めるベストポイントの一つはここです。車椅子での到着目標にしてください。
池を半周した地点に飛び石と階段があり、車椅子では通行できません。この飛び石ポイントは、足が悪いレベルの人でも苦戦します。ご自身や家族の障がいに応じて無理なく庭園を散策してください。
もう一つのビューポイントは「赤鳥庵」のたもとの池のほとりです。ベンチタイプのシートがあり、滝が正面に見えます。「赤鳥庵」とは、この地で創刊された「赤い鳥」にちなんで命名されたそうです。
この地点に車椅子で行くのは、「浮き見堂」よりも難易度があがります。傾斜、多少の段差、飛び石、池沿いの細い通路などを通る、車椅子では移動が難しいルートの先にあるビューポイントです。
園内ガイドでは車椅子通行可ルートとして、入口から左方面「赤鳥庵」の裏を通り「芝生広場」までの通路が掲載されています。このルートからの庭園の眺望は、それほど素敵ではありません。「芝生広場」そのものに行きたい場合以外は、無理にお薦めしません。案内板でも車椅子で周回できないことが説明されています。
庭園には駐車場はなく、近くには車椅子で利用しやすい駐車場は見当たりません。アクセスは目白駅から徒歩5分の案内です。豊島区立目白庭園は、部分的ではありますが、車椅子で散策できる日本庭園です。
目白駅前のバリアフリーな商業施設「トラッド目白」を別稿で掲載しています。ご参照ください。
(本稿は2022年8月に加筆しました)