東京都昭島市の「家具の博物館」は、車椅子で観覧できる博物館です。現地のバリアフリー状況を紹介します。
フランスベッド東京工場内にある広さ80坪ほどの博物館です。テーマは「家具の伝統―継承―創造」。コレクションは古今東西の家具1,800点。その中から180点ほどが常設展示されています。有料の博物館で、観覧料の障がい者減免制度はありません。
アクセスは車が便利です。車で工場内に進みます。工場敷地入口に守衛所があるので「博物館へ」と一声かけてください。博物館は工場入口の近くです。無料駐車場があります。
駐車場から博物館まではフラットな舗装路面を移動します。博物館の出入口は手動ドアです。博物館は1Fのワンフロア、車椅子での利用に大きな問題はありません。博物館に入るとすぐに受付があるので、入館料を支払います。
ミニ博物館ですから通路幅はそれほど余裕がありません。80坪の館内をぐるぐる廻る動線です。今回訪問時は空いていたので、車椅子での移動に問題はありませんでした。
西洋クラシック家具、明治時代の箪笥、火鉢や鏡台などの和家具、世界の椅子など、実際に使われた家具が並びます。展示の解説は充実しています。しっかり読みながら廻ると、観覧にそれなりの時間がかかる博物館です。
そのなかで異彩を放つのは「菊地コレクション」。菊地氏が多年にわたり自分で製作した、世界の椅子の1/5ミニチュアです。個人の仕事とは思えません。西洋の椅子の歴史が概観できるコレクションです。
実際に使われた家具を見ると、その時代、その場所での人々の生活が連想されます。18世紀のロンドンでのお茶、大正時代の嫁入り、昭和初期のちゃぶ台での食事。家具を通じて文化を知る博物館です。
「家具の博物館」は車椅子で利用できるミニ博物館です。
家具の村内ファニチャー八王子本店内にある「村内美術館」を別稿で掲載しています。ぜひご覧ください。
(本稿は2018年1月の取材に基づいています)