岐阜市の中心部周辺にある主な観光スポットのバリアフリー状況を紹介します。
(1)岐阜公園全体
(2)岐阜市歴史博物館
(3)岐阜大仏
(4)みんなの森 ぎふメディアコスモス
(5)岐阜シティタワー43展望台
(1)岐阜公園全体
岐阜城の麓に広がる岐阜公園。複数の有料駐車場が点在しています。その中で「大宮町駐車場」は大型バスと障がい者専用の駐車場です。駐車料金は無料に減免されます。右折入場は出来ないので注意して下さい。
「大宮町駐車場」のスタッフに障害者手帳を提示して車椅子利用を申告してください。障がい者用の利用証が渡されます。それをダッシュボードのみえるところに置きます。駐車場は広く、駐車区画はゆとりのあるサイズです。駐車場の脇にはバリアフリートイレがある公衆トイレが設置されています。
出庫時は利用証を返すと、スタッフが手動でゲートを開けてくれます。
駐車場から博物館方面にかけては、四季折々の景観を楽しめる車椅子で散策できる庭園です。
一部路面が荒れている箇所があるので、注意して車椅子で移動してください。
また一部のルートは車椅子で通行できない段差などがあります。
岐阜公園内から「ぎふ金華山ロープ―ウェー」で山頂の岐阜城へ行くことが出来ます。ロープ―ウェーは料金の障がい者減免制度がありますが、バリアフリー設備ではありません。車椅子利用の場合、スタッフが車椅子を担ぎあげて階段を上がります。
岐阜城も段差構造で車椅子での見学はできません。
また公園内にある「名和昆虫博物館」は、2Fへは階段のみの構造です。
(2)岐阜市歴史博物館
岐阜公園内にある「岐阜市歴史博物館」はバリアフリー施設です。2階建て構造で、1Fは特別展示室、2Fが常設展示室。エレベーターが1基あり、バリアフリートイレは1Fと2Fにそれぞれ用意されます。
観覧料は障がい者減免制度があり、本人と介助者1名が無料に減免されます。
1Fでは年に数回特別展、企画展が開催されます。
特別展示室内はフラットな構造で、車椅子での利用に大きな問題はありません。
2F常設展は、岐阜の古代から現代までの歴史や伝統工芸品を展示解説します。
フラットで展示スペースに余裕があるので車椅子での見学に大きな問題はありません。
岐阜といえば信長。「戦国ワンダーランド」のコーナーは特に力が入っています。
(3)岐阜大仏
岐阜公園の隣に建つ「正法寺」の「大仏殿」と「籠大仏」は、バリアフリーではありません。岐阜公園から徒歩でアクセス可能な距離で、境内に参拝者用駐車場があります。駐車場には身障者用駐車区画はありません。
いずれのアクセス手段でも、大仏殿の入口は裏側です。駐車場を通り裏側へ廻ります。この間のルート約30mは、砂利路面や未舗装路、小さなデコボコがあります。しかし慎重に移動すれば車椅子でも何とか通行可能です。
大仏殿への入口手前に3段、そして大仏殿への入口は木枠の段差をまたぎます。ここは車椅子では通行できません。
介助歩行など、何らかの手段で3段と木枠を突破できれば大仏殿内へ入ることができます。拝観料は障害者手帳の提示で本人と介助者が減免されます。入口段差の横が受付です。
大仏殿内はフラット構造で車椅子での参拝は可能です。
同行者が大仏殿内に車椅子を運べれば、大仏の周囲を車椅子で一周できます。
大仏の他にも「五百羅漢」などが拝める大仏殿です。
(4)みんなの森 ぎふメディアコスモス
館内の建築デザインが有名な、図書館を核にした公共施設です。
岐阜市民のための施設ですが、誰でも図書館内に自由に出入りが出来ます。
いまや岐阜市の観光スポットの一つになりました。
岐阜駅から2kmほどの場所です。施設の横に駐車場棟があります。身障者用駐車区画は2Fです。入口に身障者用の空満のサイン表示があるので「空」を確認して2Fへ上がってください。
2Fのもっともメディアコスモス寄りに身障者用駐車区画があります。その近くにあるエレベーターで1Fへ下り、隣接するメディアコスモスの1F入口から入館してください。
駐車券を館内の「認証機」に通すと2時間まで駐車料金は無料になります。2時間を超える利用の場合、障害者手帳等の提示で有料料金が半額に減免されます。この減免サービスを受けたい場合は、「認証機」に駐車券を通さずに、1F総合案内で駐車券と障害者手帳等を提示して減免処理を受けて下さい。
メディアコスモスは2015年に開業した施設です。全館バリアフリーで車椅子での利用に大きな問題はありません。バリアフリートイレは複数箇所に用意されます。
館内にはCVSやカフェがあります。CVSにアルコール類はありません。
(5)岐阜シティタワー43展望台
岐阜駅前にある「岐阜シティタワー43」には、バリアフリーな無料展望室があります。眺望はおおよそ180度角で、駅から北方面を臨みます。
駅から「黄金の信長像」を見ながら、タワー2Fにつながるデッキを通り車椅子でアクセス可能。地下駐車場もあります。
シティタワーの2Fから43F展望室への直行エレベーターを利用します。
無料展望室はフラット構造です。
低い位置からある窓なので、車椅子目線で景観を楽しむことが出来ます。
南側を眺望するフロア半分は、スカイレストランです。予約制でパーティが出来ます。
「岐阜シティタワー43」展望室は、通常営業は23時まで。エレベーターの利用は22時まで。22時を過ぎるとエレベーターは下りしか利用できません。
岐阜シティタワーの駐車場を利用する場合の注意点です。駐車場の入口はシティタワーの1Fではなく、線路側に隣接する独立した駐車場棟「駅西駐車場」の入口です。シティタワーの地下駐車場は「駅西駐車場」と地下で連絡します。
シティタワー地下駐車場と駅西駐車場は、利用料金の減免サービスは共通です。つまり一体となった駐車場です。駅西駐車場の上層階に駐車しても、バリアフリーにシティタワーへ移動することができます。
駅西駐車場の1Fは身障者用駐車区画のフロア。その1Fの管理事務所に精算前に駐車券と障害者手帳等を提示すると、駐車料金が半額に減免されます。
岐阜市中心部には、車椅子で楽しめる観光スポットがあります。短距離の介助歩行が可能な方なら、岐阜大仏の参拝もお薦めします。
(本稿は2019年4月の取材に基づいています)