津波の被災地、宮城県名取市閖上。日曜祝日に開催される伝統の「ゆりあげ港朝市」は、2013年に再開されました。また常設の「メイプル館」が開館しています。隣接して「名取市震災メモリアル公園」が整備されました。車椅子からみた閖上港の状況を紹介します。
朝市会場の前に、広い無料駐車場が整備されています。朝市開催時、駐車場は混雑します。隣接するメモリアル公園にも広い駐車場があるので、状況によっては公園駐車場の利用が便利かもしれません。メイプル館の脇に、身障者用駐車スペースが1台分用意されています。
仮設タイプの店舗が50店舗ほど出店し、大勢の来客で賑わいます。フラットな舗装路面に屋台のように店が並ぶので、ほとんどの店舗は車椅子で買い物ができます。問題は混雑だけです。ただし一部カウンター席しかない飲食店はあります。
豪快に網焼きするバーベキューコーナーは、段差のない場所を選べば車椅子で楽しめます。
「ゆりあげ港朝市事務所」棟内に、バリアフリートイレが用意されています。
メイプル館のバリアフリー状況です。常設店舗「メイプル館」のエントランスは段差回避スロープがあります。
店内の通路はやや狭い箇所がありますが、基本的にはフラットな床面の構造で、車椅子で買い物と飲食を楽しむことができます。
メイプル館内にバリアフリートイレが1つ用意されています。ユニバーサルベッドはありません。
震災メモリアル公園のバリアフリー状況です。2019年に開園した追悼の場です。高台にある「南の丘」へは、段差回避スロープで上がることができます。
公園内はほぼフラットな構造で、すべて舗装路面です。
車椅子で問題なく利用できます。
道を挟んだ先に整備された「遺構の広場」は、旧閖上小学校の跡地です。
日曜祝日開催の「ゆりあげ港朝市」、常設の「メイプル館」、犠牲者の追悼の場「震災メモリアル公園」は、車椅子で利用できるバリアフリー仕様です。
同じく震災で被災した塩竃の復興情報は、別稿「塩竃市魚市場・塩釜海の駅 車椅子利用ガイド バリアフリー情報」を参照してください。
(本稿は2020年9月に執筆しました)