東京駒込 富士神社と天祖神社 車椅子参拝ガイド バリアフリー情報

京駒込 富士神社と天祖神社 車椅子で参拝 バリアフリー情報

東京都文京区駒込界隈は、江戸時代からの歴史が息づく街歩きの人気エリアです。あまり知られていない名所「富士神社」と「天祖神社」の車椅子での歩き方を紹介します。

「富士神社」

富士神社

江戸後期に大流行した「富士講」。その中でも最も古い講組織が駒込の「富士神社」です

「一富士二鷹三茄子」は縁起のよい初夢として知られていますが、「駒込は一富士二鷹三茄子」と、江戸川柳に縁起物として読まれたことがきっかけです。一富士二鷹三茄子の「富士」は富士神社の富士塚のことと言われています。

また「鷹」はこの周辺に鷹匠屋敷があったこと。「茄子」は駒込が茄子の名産地であったことによります。鷹匠屋敷は現在の駒込病院の場所にありました。駒込茄子の生産農家は今やありません。

富士神社

富士神社には、その富士塚が現存しています。富士塚の高さは約5m。そこに急階段が30段ほどあり山頂に向かいます。

祠は急階段の先の山頂にあります。したがって車椅子での参拝は無理ですが、境内から富士塚を眺めるだけでも、訪れる価値がある富士塚です。

富士神社

江戸時代に町火消の信仰を集めた神社です。富士塚の斜面には、所狭しと「火消組」や「とび職」の石碑が並び、わざわざ運んできた富士の溶岩が敷き詰められています。この様は壮観です。

富士神社

本駒込駅から徒歩10分ほどです。参拝者用の駐車場はありません。駒込の住宅街の一角です。

富士神社

参道入口には階段があるので、車椅子では車両進入ルートを利用して境内に入ります。

富士神社

富士塚に向かう境内の参道は石畳です。車椅子が引っかかる箇所が多々あるので、ゆっくり慎重に進んで下さい。ただし距離はなく、すぐに富士塚の麓に着きます。

階段を上がった富士塚の山頂の状況です。山頂の祠は戦後に再建されたコンクリート製のものです。正直に言って、それほど凝った造形の祠ではありません。山頂を一周回る未舗装路があり、お末社の祠、かたき討ちの曽我兄弟の碑などがあります。この富士塚は、もともとあった前方後円墳を活用した人工山という説があります。

富士神社

6月末「山開き」のお祭りがあります。この「山開き」のお祭りの時と、年末年始、節分の日だけ、御朱印が現地でいただけます。それ以外の期間は、社務所は原則無人で「天祖神社にお越しください」という案内が掲示されています。

「天祖神社」

駒込天祖神社

富士神社から住宅街を3分ほど歩くと「駒込天祖神社」があります。天照大神を祀った伊勢神宮系の神社で、源頼朝が創建したと伝えられる駒込村の総鎮守です。都心の神社としては大きな神社です。

駒込天祖神社

長い参道を進み本殿へ向かいます。

駒込天祖神社

参道の脇にはお末社などがあります。

駒込天祖神社

木々も雰囲気がある神社です。

駒込天祖神社

参道は車椅子で通行できます。

駒込天祖神社

社務所で御朱印を受け付けていただけます。

駒込天祖神社

大戦の空襲で全焼したため、現在の施設は全て戦後の建築物です。

駒込天祖神社

拝殿は数段の段の上です。車椅子では段の手前からの参拝になります。

駒込天祖神社

車椅子での東京街歩き。駒込界隈の散策では「富士神社」と「天祖神社」は、あまり知られていない人気スポットです。

本駒込に建つ大寺院「吉祥寺」の情報を別稿で紹介しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2019年11月の取材に基づいています)