プリンスホテル高輪日本庭園 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

高輪の日本庭園は、部分的ですがバリアフリールートが整備されています。車椅子で散策できる範囲を紹介します。

ザ・プリンス さくらタワー東京、グランドプリンスホテル高輪、グランドプリンスホテル新高輪の3つのホテルに囲まれた庭園で、面積は約20,000㎡ある、花木や池、歴史的・美術的な史跡などが点在している庭園です。

昔からある庭園ではなく、1971年に造られた庭園です。それ以前は、ホテルのプールがこの場所にありました。そして2008年に大改修工事が行われ、バリアフリールートが整備されました。

庭園への出入りは自由。入園無料です。

敷地自体が傾斜地で、品川駅方面から上り坂を車椅子で上ると「グランドプリンスホテル新高輪」に着くまでに体力を消耗します。タクシーなど車の利用なら「グランドプリンスホテル高輪」か「国際館パミール」の正面玄関で降車すると便利です。

プリンスホテル高輪日本庭園 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

庭園はバリアフリールートが整備されていますが、段差路もあるため全域を車椅子で散策することは出来ません。それでも車椅子から、庭園全体を俯瞰することができます。

バリアフリーな散策ルートは、多少の傾斜はありますが、車椅子でも何とかなるレベルです。高輪の自然をゆっくり楽しめます。

車椅子では「国際館パミール」または「グランドプリンスホテル高輪」から庭園に向かいます。「国際館パミール」の正面玄関の横からと「グランドプリンスホテル新高輪」との連絡通路の出入口、そして「グランドプリンスホテル高輪」に、庭園へのバリアフリーなアクセスポイントがあります。

「国際館パミール」側から庭園を進む散策路は、緩い下り坂になります。池を廻るルートでお茶室、観音堂、鐘楼、山門と並びます。それほど距離はありません。連続して並んでいます。

いずれの施設も、散策ルートを外れるとデコボコや段差があり、車椅子でそのままたどり着くことはできません。バリアフリー散策ルート上から眺めてください。

バリアフリールートは、その先の離れレストラン「ステーキハウス桂」附近までです。この離れのレストランまでは車椅子で行くことができます。「ステーキハウス桂」は高級なレストランです。

その先の品川駅方面に抜けるルートは、段差路になります。車椅子ではレストラン付近で引き返します。

「ザ・プリンス さくらタワー東京」側には、バリアフリールートからみると崖の下になる場所に、一対の大きな狛犬の像があります。この狛犬は階段の下なので、車椅子では近づけません。お茶室、観音堂、鐘楼、山門とは違い、バリアフリー散策ルートから見ると、狛犬はかなり距離があります。

バリアフリールート引き返します。帰りはお茶室、観音堂、鐘楼、山門側を通らずに、池の反対側に回るルートを紹介します。

プリンスホテル高輪日本庭園 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

「グランドプリンスホテル高輪」側に、池を正面から眺めるビュースポットがあります。池のバックには小さな滝が流れています。このビュースポットはバリアフリーで、車椅子で眺望を楽しめます。

ただし池を回り滝に近づくとデコボコの段差路になります。車椅子では元のバリアフリールートに戻ります。

以上がプリンスホテル高輪日本庭園の、車椅子での散策可能ルートです。

東京都千代田区の「ホテルニューオータニ」庭園を別稿で紹介しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2016年6月の取材に基づいています)

高輪 物流博物館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

東京都港区高輪にある物流博物館は、1988年に開館した車椅子で観覧できる物流の専門博物館です。日本通運本社内にあった「通運史料室」が前身で、現在は公益財団法人利用運送振興会が運営しています。「時代を担うこどもたちにも楽しく物流に関心を持ってもらうことを目的」としているので、専門性が高いながらも、楽しく学べる展示が用意されています。

物流博物館

アクセスは品川駅または高輪台駅から、それぞれ徒歩7分の案内です。高輪の高台に建つ施設で、周囲はアップダウンがある地形です。特に品川駅からアクセスすると、急な上り坂を通行します。

エントランス前のフリースペースが、来館者用の駐車場を兼ねています。駐車区画の線引きはありませんが、整列して駐車すれば5台程度は駐車できます。

物流博物館

敷地面積は123坪で、博物館の出入口は開閉式の手動ドアです。車椅子利用者は介助者がいると助かる構造のドアです。

物流博物館

物流博物館は入館料の障がい者減免制度があり、本人と介助者2名まで無料に減免されます。1Fの受付で障害者手帳等を提示して減免措置を受けます。

物流博物館

一般公開されているのはB1から2Fまでの3フロアです。1Fが「物流の歴史」、B1が「現代の物流」、2Fの映像展示室には体験コーナーがあります。2Fの図書コーナーは予約制です。B2は収蔵庫で一般公開されていません。

物流博物館

バリアフリートイレは1Fにあります。通常は鍵がかけられていて、窓口に申告して鍵を開けていただいて利用します。

物流博物館

エレベーターは1基あり、B1から2Fをつなぎます。

物流博物館

かごのサイズは大きいエレベーターです。大型の車椅子が乗り込めます。

物流博物館

展示のバリアフリー状況です。1F展示室はフラットな構造で壁面展示とケース内展示が併用されています。

物流博物館

ケース内展示は低い高さからの目線で観覧できるように工夫されています。

物流博物館

ジオラマ展示は車椅子からの目線で十分観覧できます。

物流博物館

壁面展示ケースも低い位置からガラス面で、車椅子で見やすい展示です。

物流博物館

ケース内で平らに置かれた資料も、台の位置が低いので、車椅子から観覧できます。

物流博物館

B1展示室にエレベーターで移動します。B1は子供向けに工夫された展示があります。

物流博物館

「陸・海・空の物流ターミナル」は、鉄道、トラック、コンテナ船が動きます。車椅子から観覧できます。

物流博物館

マスコットキャラクター「カーゴ君」が活躍するタッチパネル式のゲームマシンがあります。時間とコストを検討しながら輸送方法を考えるゲームで、問題は大人でも間違えるレベルです。車椅子からなんとか操作できます。

物流博物館

B1のケース展示も位置が低いので車椅子から観覧できます。

物流博物館

エレベーターで2Fへ上がります。映像展示室は小さいフラットなスペースです。

物流博物館

体験コーナーには「運びくらべ」があります。昔の道具を体験できる企画です。

物流博物館

物流博物館は専門性が高い施設ですが、子供向けの展示企画があるので、家族で観覧できるバリアフリーな博物館です。

東京にあるユニークな博物館を別稿でまとめて紹介しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2022年7月に書き直しました)